参考品の収集時期は大きく3期に分けられる。陶磁器試験場から引き継いだものは、中国、朝鮮陶磁に優れたものが多い。欧米の装飾品は、近代デザインの激動期に当たる19世紀 末から20世紀初頭のものが多く、当時のデザイン動向がよく分かる。陶磁器試験所以降は、主として対米輸出振興の立場からデザイン資料として収集されたものである。ドイツ製ファイアンス(低火度陶器)が数十点現存するが、これらは陶磁器試験所が開発した白雲陶器のヒントになった製品である。名古屋工業技術試験所時代には、フランス・セーブル製陶所との交歓展の際に寄贈された作品の他、ヨーロッパ諸国から購入した食器も含ま れている。 |
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