第6回産学官連携推進会議(内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省などが主催)が6月16、17の両日、京都市左京区の国立京都国際会館で開かれました。この会議は、日本の産学官連携の推進を担う第一線のリーダーや実務経験者等が一堂に会し、研究成果や連携活動についての具体的な課題について、研究協議、情報交換、対話・交流・展示等の機会を通して産学官連携の新たな展開を図り、わが国の持続的な成長を図ることを目的としています。会議には約4000人の参加者が集まり、「イノベーション」などのテーマで4分科会に別れて活発な論議が行なわれました。
基調講演では、高市早苗内閣府特命担当大臣が「イノベーション〜未来を作る、無限の可能性への挑戦〜」と題して、わが国が持続的な成長を実現するためには連続的なイノベーションの創出が欠かせないと産学官連携に強い期待を寄せました。続いて行われた特別講演では、岡村正(株)東芝取締役会長から、企業がイノベーションを進めるためにはグローバル化、ネットワーク化が必要とのお話しがありました。
午後からは、「イノベーション」、「地域から世界を目指す地域クラスターの強化」、「第2期を迎える大学の知的財産戦略」、「求められる高度理工系人材」の4分科会に分かれ、それぞれのテーマに沿った活発な意見交換が行われました。
今回で5回目となる産学官連携功労者表彰では、荒川康彦東京大学教授ら3名が「フォトニックネットワーク技術の研究開発及び大学発・カーブアウト型ベンチャーの設立」で内閣総理大臣賞を受賞したほか、産総研の明渡純先進製造プロセス研究部門集積加工研究グループ長ら3名による「ナノレベル電子セラミックス低温成形・集積化技術の開発」が科学技術政策担当大臣賞を受賞しました。
展示会場では、企業、大学、研究機関、公的機関などのブースで、研究成果や連携成果のパネル展示や実験機器によるデモンストレーションが盛んに行なわれ、特に表彰を受けたブースは多くの人でにぎわいました。 |