 |
私は南炫貞(ナムヒョンジョン)と申します。韓国から参りました。私が通っていた韓国の釜慶大学と神奈川県の横浜国立大学が姉妹学校になったのがきっかけで、10年前、短期交換留学生として来日しました。日本には1年だけ滞在する予定だったのですが、良い人々と良い環境に恵まれたため、日本を離れられず、本日まで日本に住むようになりました。
横浜国立大学ではTiO2膜を用いた光触媒について研究を行い、修士と博士の学位を取得しました。博士課程修了後、産総研つくばセンターで博士研究員として、酸化コバルト膜を用いたCOガスセンサーについて研究を行いました。産総研東北センターには今年4月に移り、蛯名さんの下で粘土合成について研究を行っております。粘土は子供の時に遊んでいた泥のような土としか思っていなかったため、ここに来て透明な粘土膜を見て非常に感嘆しました。また、粘土は化粧品、紙などあらゆるものに入っており、自分も知らずに毎日粘土を使っていたことを知り、とても驚きました。この様に大変身近な粘土ですが、その研究を行うとなるとあまりにも複雑で難しく、頭をかかえて勉強をする日々です。とはいえ、このように興味深く、研究価値の高い粘土の研究に携わることが出来たことに感謝しており、頑張って研究を進めて行きたいと思っております。 |
ここ東北センターは、そこで行われている研究はとても情熱的でダイナミックですが、建物や風景はのんびりとした田舎の小学校のような暖かみが感じられます。同じように、東北センターの人々も温かく、ここでも良い人々に恵まれたことを感謝しています。
ただ、横浜にいた時もつくばにいた時も、日本人よりも外国人の数が多い研究室に所属し、色んな国の話や考え方が聞けて楽しかったのですが、東北センターではあまり外国人に会えるチャンスがなく、少しさびしくも感じました。しかし今では、これが日本をより深く知る良いチャンスだと思い、週末には夫と一緒に仙台の様々な場所を探索・訪問して、“和”を体験し楽しめれば良いと思っております。 |
| *南 炫貞（韓国出身）、1996年 短期交換留学生として来日、1997年 帰国し釜慶大学の工学部卒業、1999年 文部省奨学生として横浜国立大学大学院入学、2004年 同大学院で博士学位取得。2004年 産総研つくばセンターでポスドクとして勤務、2006年より東北センターに勤務（コンパクト化学プロセス研究センター 材料プロセッシングチーム） |
|
