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産業技術総合研究所 東北センター

産業シーズの創出と地域連携の発展を目指して
東北センター所長 吉田 忠

月1日付けで、加藤前所長の後を継いで産総研東北センターに着任しました吉田です。私の前職は北海道センター所 長で、この度の異動でバイオの世界から超臨界や無機膜を活用した低環境負荷プロセス研究の世界に飛び込むことになり、 また北海道とは歴史も文化も異なる新しい地で生活できる機会に恵まれたことで、気持ちも新たにして東北センターの発 展と地域産業の振興に取り組む決意です。

総研の地域センターは、それぞれの地域で「研究拠点」と「地域連携拠点」としての役割が求められております。研 究では、地域の経済産業政策との整合性も図りつつ、ポテンシャルの高い分野に特化しながら産業シーズの創出を目指し た技術開発研究を行っております。前任地の北海道センターでは、微生物や植物を用いて各種タンパク質などを生産する バイオプロセス分野の技術開発に重点を置いています。一例として、遺伝子操作をしたたばこによるインターフェロンの 生産や鶏用の経口ワクチンの生産など、植物機能を活用したものづくり産業の創出に力を入れています。現在、産総研の 「産業変革イニシアテ ィ ブ」プロジェクトの下で、産業界とも連携しながら植物工場の建設と栽培および抽出精製技術の 実証・経済性評価を行うことになっています。
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方、東北センターは既にご承知のことと思いますが、「持続的発展可能な社会の実現」のため、先端的な低環境負荷型化学プロセス分野におけるCOE化を目指し ています。具体的には、平成17年度に新たに「コンパクト化学プロセス研究センター」を発足させて、無機系膜等の機能性材料の開発と、環境負荷の少 ない且つ省エネルギー型の超臨界技術を中心とした化学プロセス技術の開発研究を集中的に行っております。 グリーンプロセスインキュベー ションコンソーシアム(GIC)」と「超臨界流体技術実用化推進研究 会 (new-SIC) 」を設立して、産総研からの技術シーズの 提 供と、産業界による用途開発・製品開発が一緒になって取り組まれており、その結果、新たな技術課題の発見や新製品の開発に繋がっています。これは、産総研がいま推進している基礎から製品化研究 まで連続して行う「本格研究」の具体的な一例であり、これを更に継続・発展させ ることで新産業の創出に貢献したいと考えております。現在、超臨界流体技術を用いた各種プロセス開発のためのエンジニアリングデータの取得など、実用化のための共通基盤となるデータベースの構築も進めております。

北地域における産業振興と新産業創出に向けて、産学官が連携して技術移転の促進を図ることも東北センターの大きな使命です。特に産業技術が高度化し、且つ短期間での開発・実用化が求められる今日、大学、公設試、産総研等の研究機関と経営支援機関、行政が一体となって、地域産業界に対する総合的な支援システムを構築することは重要な課題と考えています。東北センターは、つくばセンターを含む各地域センターとの有機的なネットワークを活用して、地域の産業ニーズに迅速に応えるとともに、大学や公設試との連携も一層強化しながら、皆さまと共に地域の産学官連携活動を推進してまいります。皆様のご支援ご協力、宜しくお願い申し上げます。


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