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研究チーム紹介/研究紹介
コンパクトシステムエンジニアリング チーム

 コンパクトシステムエンジニアリングチーム(CSEチーム)は、超臨界流体技術と無機系膜技術をベースに分散適量生産が可能なコンパクトプロセスを工業化技術として確立することを目的としています。また、当チームはセンター内に止まらず産総研関連分野のエンジニアリング拠点として機能することを目指し、最 終的には、エン ジニアリングベンチャーの立ち上げまでを視野に入れて、活動を推進します。その意味で、従来の国立研究所や大学とは一線を画すエンジニアリング研究を主体に実施するチームであり、「本格研究」という産総研の大きなテーマの中で重要な役割を担う立場にいます。

  ここ数年、超臨界流体や無機系膜に関する研究が進み、実用化の可能性の高い分野が数多く生まれてきています。当チームではそのような分野に対し、高度な装置構築技術を用いて実証試験を行なうととともに、数値解析技術を駆使して、装置・プロセスの最適化や安全性評価、さらには経済性試算までを行い、実用化を支援・加速します。CSEチームは、常勤職員3名・非常勤職員3名の少数精鋭部隊ですが、超臨界エンジニアリング連携研究体や他の共同研究で派遣されてきた民間研究者8名と強固な連携を実用化に向けて組み始めました。現在当チームでは 、 連携研究体のメンバーとともに東北センターNC化構想の一環として建設されたパイロットプラント(超臨界水と超臨界二酸化炭素利用の大型汎用装置)の試運転に入っており、エンジニアリングデータの収集を急いでいます。両装置とも世界的に見て最先端のプロセスであり、大きな期待がかけられています。
( 鈴木 明 記 )
メンバー
・ メンバー: ( 後列 左から) 柴田、鹿内、 高橋(功)、若生、寺崎、土井、
           横山、佐藤(郁)、田中、千葉、飯田
  ( 前列 左から) 増田、畑田、鈴木(明)、若嶋、川崎


ナノ空間設計 チーム

 ナノ空間設計チームは旧メンブレン化学ラボのメンバー を中心に構成され、常勤職員 9 名、契約職員や産学官制度来所者、学生などをあわせると 33 名の大所帯です。利用している研究室は見晴らしのよいOSL 棟4 階を中心に、B、D、F各棟にあるほか、つくばの第 5 事業所にも角田、川合が常駐する研究室でも企業との共同研究を実施しています。なお、つくば研究室には、センター員が一時的に利用できる机なども整備してありますので、ご利用ください 。  

  さて本チームでは、ナノメートルのスケールに規制された空間を持つ材料の開発と応用に取り組んでいます。対象となる材料は、オングストロームサイズの規則的細孔を持 つ ゼオライトから、数ナノメートルの細孔を持つメソポーラス物質、層間距離を制御できる層状化合物 、粘土材料などの幅広い多孔質 の無機材料にわたり、 これら材料の設計、自己組織化作用や固相反応を利用しての創製、ミクロ構造の決定や材料特性の解明、さらに有機分子やバイオ材料との高度な複合化を通じて、新たな材料の創出をすすめています。同時にセンター目標の達成に向け、ナノ空間材料の持つ特性である、分子認識能、触媒機能、分離・濃縮機能、生体活性等の機能を高度化し、広く活用していくため、膜化などの形状制御、部材化、システム化にも取り組んでいます。

  現在の研究テーマとしては、1)ゼオライト膜による気体及び液体の分離、2)新規な構造を持つゼオライトやメソポーラスシリカの創製と構造決定、特性解明、3)メソポーラス材料や層状材料の有機化合物やバイオ材料との機能化・複合化、4)バイオプロセスへのナノ空間材料の適用、5)マイクロリアクター、メンブレンリアクターの開発と応用、等が挙げられますが、他のテーマも含めて、幅広い連携のもとで成果の発信と実用化に取り組んでいきたいと思います 。    
( 花岡 隆昌 記 )
メンバー
メンバー: ( 左から) 角田、川合
メンバー
メンバー: ( 後列 左から) 長谷川 、 伊藤 ( 徹 )、 石井
     ( 前列 左から)  清住、花岡、池田、長瀬


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