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平成 17 年 6 月 29 日、いよいよ第 1 回GIC研修セミナーが東北センターでスタートした。参加者 85 名で講演会は盛況であった。まず、事務局から現在のGIC会員数は 61 機関、 202 名に達していることが報告された。水上GIC会長からは、本セミナーが単なる講演会ではなく、共同研究の構築に向けたインキュベーションセミナーであることが述べられた。
次に南條より、図のような特異場制御計測チームがカバーする広波長領域の制御計測機器と研究内容の紹介があった。 それから 相澤崇史研究員による超臨界状態の時間分解分光解析、金久保光央主任研究員による超臨界CO 2 のイオン性液体への溶解状態のX線解析、比江嶋祐介契約研究員によるナノスペースにおける超臨界キセノンの特異な化学シフトの計測、石川育夫主任研究員による不働態皮膜の理論解析、南條による化学プロセスに清浄環境を提供する材料表面の原子レベル平坦化技術に関する研究紹介があった。続いて、松永英之主任研究員により、フッ素、カドミウム、ヒ素、水銀などの「超微量有害イオン種の簡易分析システムの開発」に関する話題が提供され、分析条件や今後の 展 開について多数の質疑応答があり、注目を集めた。
和田雄二大阪大学助教授から 、「 マイクロ波駆動化学を利用した化学物質製造プロセス 」 の話題が提供された。マイクロ波 により、反応速度の 100 倍加速に代表される、 迅速・内部・均一加熱や沸点以上に達するスーパーヒーティング、触媒無し反応や高選択的反応など、新現象が紹介された。研究すべき未知の部分がたくさんあり、応用の範囲が広く、将来性豊かな科学技術であることが明らかにされ、多くの質問が出された。
北森武彦東京大学教授からは、 「 マイクロナノ化学システム・オン・チップ 」 に関する話題が提供された。マイクロ化学は必ずしも小さいこと自体が特徴ではなく、むしろ小さいことに由来して可能になる、犯罪の科学捜査における微量分析、反応時間の大幅な短縮や高効率化の効果が大きいという。また、先生はコンピュータの発展と対比し、マイクロ化学をチップ化し、IC→LSI→マザーボードという集積化がされていくことを示唆し、現在ICの段階にあることを紹介された。
金子克美千葉大学教授から、「固体ナノ空間の分子機能」と題し、直径 2 nm以下のナノホーンという鉛筆型のナノ空間への分子の導入と機能について話題が提供された。先生への質問から、固体表面と分子との相互作用は大空間でも起きているが、大空間では認知できないことでも、ナノ空間では固体表面と相互作用をしている分子が相対的に多くなるため、現行の計測器で検出可能で、やがて利用も可能となることが分かった。
今回は計測制御がセミナーのテーマになったことからアカデミックなシーズ研究が討議されたが、会員からは興味深い話題が揃っていて良かったとの好評をいただき、ご協力・ご参加いただいた皆様に深く感謝したい。
( 南條 弘 記)
* 2005 年 6 月 29 日 東北センター OSL 棟にて開催
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特異場制御計測チームがカバーする広波長領域の制御計測機器と方法
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東北電解機能水研究会主催の第2回講演会が、平成17年5月27日に東北センターで開催されました。 本研究会は、電解機能水 を 環境調和型社会に相応しい技術にすべく、医療・食品・農業分野はもちろんのこと、更なる研究と利用の促進を目指して、昨年度発足したものであり、経済産業省東北経済産業局、農林水産省東北農政局、宮城県、循環型社会対応産業クラスター委員会、産総研・東北センターの後援をいただいています。
当日は、総会終了後、4件の依頼講演に65名の参加者がありました。透析病院における電解水使用事例をはじめ、アスパラガスや野菜栽培、ノロウイルスの不活性化に関する研究事例の発表があり、電解水の持つ潜在的な機能をご紹介いただきました。依頼講演に引き続いて、懇親会も行われ、協賛企業・会員の方々の交流が図られました。 電解水の科学的検証が始まったのは、93年(出展:電解水ガイド、2001年版)のことであったそうで、以来当該研究分野における基礎および応用研究の報告・討論が 全国的な規模で展開された結果、科学的根拠 に 基づく情報が蓄積・整備されつつあるようです。今後は、使用ガイドラインの策定や公的なベースラインの整備が大きな課題であると思われます。その意味で、本研究会の継続的な開催は、電解機能水の研究開発を、産官学の連携と協力により推し進める うえ で、有意義なものとなることを信じてやみません。会員の皆様方の引き続いてのご指導・ご協力をお願い申し上げます。
(事務局 清住嘉道 記)
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第2回講演会の様子
* 2005 年 5 月 27 日 東北センターOSL棟にて開催
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