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新たな年、新たな中期計画を迎えて


東北センター所長  加藤 碵一
 
「見よ 苦竹の空明けて 我らが東北センターに 旭日燦と射し込みて 平成の御世十七年 2005年の始めなり」

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加藤所長、
左は秘書の佐藤さん
  というわけで新年明けましておめでとうございます。
  諸々のこと常ならずの世の中ですが、産業技術総合研究所も、平成13年の設立以来幾多の変遷を重ね、4月からは非 公務員型の独立行政法人に移行します。東北センターにおきましても、ナショナルセンター化の方針のもとに一層の低環 境負荷化学プロセスの研究開発、さらに実用化を視野に入れた研究組織の再編等に取り組んで参りました。関係各位のご 協力により着々と準備に余念がない現況です。世の倣いではありますが様々なレベルの評価、評価の波に揉まれながらも 所内外から高い評価を得ていることはひとえに所員の方々のご努力によるものであり、深く感謝する次第です。また、研 究面のみならず産学官連携活動におきましても、東北の各県、各大学、各研究機関等に対して知名度を向上させ、連携の 実をあげつつあることも同様に喜ばしいことであります。さらに、効率化の名のもとに厳しい環境下でよく職務に精励さ れ研究活動を支援して頂いている業務推進室を始めとする管理関連部門の方々にも深く謝意を表します。さらにさらに、 東北センターを陰になり日なたになって暖かく見守りかつ適切なご指導ご鞭撻を賜っている顧問始めOBの方々、さらに 所内外の関係者の方々にも厚くお礼申し上げる次第です。

 さて、年頭にあたりかつ新たな中期計画を見据えて些少の所感をのべさせて頂きます。

 言わずもがなのことではありますが、いま一度理事長の提示された「本格研究」の意味合いを熟考していただきたいと 思います。それは東北センターはもちろん産総研全体が今後社会的な認知度をより高め、活性化した研究組織として承継 されていくべき戦略のキーワードであるからです。その実現のありようは、各個人、各研究チーム、各研究ユニットごと にさまざまでしょうが、そのポイントは、私の理解では「何の為の研究か?」を常に自問自答することにありましょう。 それは理念の問題でもあり、方法論の問題でもあり、研究課題の設定でもあり、時には産学官連携活動の課題であるかも しれません。私の口癖ですが、バランスとタイミングの問題でもあります。困難は承知の上で今一歩前進しましょう。

 東北センターが世界を視野に入れた研究活動拠点として、同時に東北地域に根ざした産学官連携活動拠点としてより一 層発展することを願ってやみません。