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ライフイメージング班

戦略課題1:
分光イメージングによる細胞/組織診断技術の開発

・細胞/組織内分子の無標識イメージング技術
・無標識イメージング情報に基づく薬理評価、品質評価、診断技術
・マルチモーダル情報を検出する細胞/組織チップデバイスの開発

研究のねらい

無標識/低侵襲な細胞イメージングによる生体情報取得は、医療機器・再生医療・創薬技術の成熟とともに、益々重要性を増しています。その一方、従来の手法では非侵襲的に取得できる生体情報は限定的であり、ラマン分光などの新たな技術の適用が望まれています。
当班(ライフイメージング班)では上記ニーズにお応えするため、細胞/組織の無標識分光イメージング技術を活用した薬理評価技術・再生医療技術・診断技術の研究開発を実施し、これらの研究成果の医療デバイスへの実装を強力に推進します。


研究内容

※細胞/組織内分子の無標識イメージング技術※
ラマン散乱、ブリルアン散乱、自家蛍光、OCTなどを用いた光学情報を活用して、細胞/組織内の代謝低分子、イオン、酵素、脂質、核酸などの細胞内分布を無標識で可視化する技術開発を進めています。また、スフェロイド、オルガノイド、病理組織切片などの3次元組織構造体の構造情報や分子情報の無標識可視化技術の開発にも取り組んでいます。

※無標識イメージング情報に基づく薬理評価、品質評価、診断技術※
細胞/組織(スフェロイドやオルガノイドを含む)の無標識イメージング情報を活用し、薬理評価、再生医療細胞製品の品質評価、術中診断技術などへの応用研究へと展開を進めています。具体的には、脳神経の薬理評価、肝細胞/肝スフェロイドの代謝評価、乳癌の術中/術後診断、心筋細胞や血液脳関門オルガノイドモデルなどの品質評価法の開発に取組んでいます。

※マルチモーダル情報を検出する細胞/組織チップデバイスの開発※
細胞組織の無標識イメージングから得られるマルチモーダル情報を検出する細胞チップ、MPSモデル、デバイスの開発を推進しています。化学物質をチップ基板面に固相化し、細胞に分子を導入する細胞チップ、血液脳関門構造を持つ組織チップの開発などを行い、無標識イメージングにより細胞/組織の応答を評価します。これらの技術は、動物実験を代替する創薬プロセス評価用チップ/デバイスとして社会実装を進めます。


連携可能な技術・知財

・細胞/組織内の無標識分子分布解析
  ▫ 肝代謝因子の可視化
  ▫ 創薬(各種疾患の判別)への応用
  ▫ 再生医療等製品(細胞製品など)の品質管理
  ▫ ブリルアン散乱を用いた研究開発
・細胞チップ/組織チップ、MPS技術
・POCT医療機器(血球検査、内視鏡など)への無標識イメージングの実装

主な成果

・ 無標識な細胞内分子イメージングにより肝代謝や薬効/毒性に関わる分子群を無標識で同時に可視化する事に成功
・ 神経シナプス小胞に含まれる神経伝達物質を効率良く検出する手法を新規提案


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