Theme個別研究課題
DLC膜のはく離特性の評価技術の開発
研究のキーワード
はく離、評価、標準化、コーティング
研究の目的
硬質薄膜において、はく離特性は最も重要な特性の一つです。本研究では、低摩擦・低摩耗を発現する有力なトライボコーティングの一つであるDLC(ダイヤモンドライクカーボン) 膜を対象として,スクラッチ試験と摩擦試験の中間的な観点から,実用に近い応力領域で膜の部分的な損傷(はく離)を生起させ,の耐はく離特性を評価する手法を開発しています。
研究の成果
往復動型の摩擦試験をステップ荷重の条件にて行うことにより、耐荷重能の視点に基づいてはく離特性を評価する手法を開発しました。本手法については国際標準への提案を目指しています。データのばらつきに対応する統計処理手法の提案、耐はく離特性に及ぼす影響因子の調査、アコースティック・エミッション観測によるはく離発生過程のモニタリング、はく離発生メカニズムの解明なども並行して推進しています。
参照情報(外部発表や特許、関連リンクなど)
- H. Mano, T. Ohana, Evaluation of anti-adhesion characteristics of diamond-like carbon film using high-frequency, linear-oscillation tribometer, Wear, 386‒387 (2017) 188‒194.
- 間野大樹、大花継頼、DLC膜の耐荷重能に基づく耐はく離特性評価法の規格化、表面技術, 71, 9 (2020) 555-558.
問い合わせ先
- トライボロジー研究グループ
- Email:tribo-collabo-ml@aist.go.jp