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東北経済産業局蘆田和也地域経済部長のインタビュー写真

新たな時代の企業支援のあり方

―TAI プロジェクトの考え方は従来とはどのような点が大きく異なりますか?

このような試みは、産総研が普段取り組んでいる世界最先端の技術開発とは異なります。また、研究機関の持つ技術シーズを企業に移転するという従来の考え方でもありません。研究機関にシーズがあるかどうかも、かつ地域に明確なニーズがあるかどうかも置いておき、まずは新しい動きについて一緒に勉強してみましょうというものです。実際に新しい動きに触れてみると「そんなことができるなら、こんなこともできるんじゃないか」という発想になりますよね。そして「新しい技術について、もう少し深く話を聞いてみたい」と、やりたいことが具体化するにつれ徐々に会合をクローズにしながら、有志が実際に試してみるという構造です。
都会で流行しているビジネスとは別に、田舎のためのビジネスも世界に同程度の市場規模を持っているそうですから、ここ東北ならではの発想で試してみる場が生まれれば、そこから新しいマーケットが広がるのではないでしょうか。このような取り組みを進めようとした時、やはり“ 技術的な知恵袋 ” が側にいてくれると心強いということで、この TAI プロジェクトの場があるわけです。

東北の「組織の知」を高め、「挑戦数」を増やす

―TAI プロジェクトを通じて、東北がどのようになることを期待していますか?

最近耳にした言葉に「組織の知」があります。身近に使える人が出てくれば、自分が使うことへのハードルが一気に下がる、という意味です。TAI プロジェクトの推進により、変化していく時代背景の中で地域としての「組織の知」を高め、「挑戦数」を増やす動きを東北に生み出す仕掛けが欲しいのです。「挑戦数」と言いましたが、個人的には「失敗数」でもよいと考えています。トライすることに、価値があるはずです。なぜならば、試してみることで得られた経験こそが次につながる源になるからです。
EBIS ワークショップも、まずは「トライ」が大事ですから、格好良いセミナーかはあまり気にせず、小さくてもよいので試してみる場を何回開催できたかが大事だと思います。同時に、トライしたことは共有する。それがうまくいっても、いかなくとも、です。トライした経験を共有することで「東北の組織の知」を高める、その「経験・知のダム」のようなものができるとよいですよね。
よし、TAI プロジェクトの標題ができましたよ(笑)!「トライ数日本一を目指す」です。3年間でトライ数100 を目指しましょう!

―蘆田さん、ありがとうございました



*1)4つのキーワード「Connectivity」「Autonomy」「Sharing」「EV」の頭文字を取った造語。読み方は「ケース」。

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