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イベント開催報告

その1

る12月13日、 13 時より当所 OSL 棟において標記の講演会が開催されました。今回は「化学プロセスのコンパクト化に向けて」をテーマに、東北経済産業局、東北大環境科学研究科、 ( 社 ) 東北経済連合会および循環型社会対応産業クラスター委員会の後援を得て開催され、内外 136 名の参加者がありました。水上コンパクト化学プロセス研究センター長の開会の挨拶を皮切りに、ポスターセッション ( 発表 13 件 ) を間に挟み当センター研究員による4件の一般講演と招待者による2件の特別講演が行われました。

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写真1: 開会挨拶の水上コンパクト化学
プロセス研究センター長
写真2: 講演中の中西先生

1セッションの2件の一般講演:“流通式反応装置を用いた超臨界水場における高速有機反応の制御”、“超臨界二酸化炭素ハイブリッド反応場を用いる高効率有機合成の開発”では、超臨界水場の高速有機反応用流通式装置の開発事例や環境に優しく枯渇無縁な二酸化炭素を利用した超臨界二酸化炭素 - イオン液体、水などとのいわゆるハイブリッド反応場に注目した高効率有機合成法の検討結果が紹介されました。本セッションの最後 は、中西周次先生 ( 阪大 ) による特別講演“非線形電気化学反応による自己組織化ナノ構造形成”であり、電気化学振動反応を利用した新規な微細秩序構造形成法についての最近の成果が紹介されました。

2 セッションの2件の一般講演:“セラミックスメンブレンリアクターを用いた天然ガスの新規変換システムの開発”、“ナノ粒子空隙にパラジウムを充填した水素分離膜の開発”では、天然ガスから合成ガスへの新しい変換システムとして期待されているセラミックスメンブ レ ンリアクターや無電解メッキ法による pore-filling 型パラジウム膜の開発事例についての発表がありました。最後に石田 浩 先生 ( 旭化成ケミカル ) による “旭化成におけるゼオライトの研究と工業化”と題した特別講演があり、当社で工業化された ZSM-5 をベースとしたゼオライト触媒に関する興味溢れるお話がありました。

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写真3: 参加者で賑わうポスター
セッション会場
写真4: 質問に答えられる石田先生

( 編集子 O.Y. 記 )


その2

12 月19日、東北センターOSL棟セミナー室において、「社会における本格研究ワークショップ(WS)」が開催されました。これまでのWSでは、産総研内部で本格研究の概念を確立することを目指してきました。本WSは第5ラウンド目に当たり、産総研が目指すべきイノベーションハブ機能及びその機能強化に必要な方策について 議論を深めることを目的として 産総研の全ての研究拠点で意見交換されることになって い ます。今回のWSは、つくばセンターに次いで地域センターのトップバッターとして開催され たものです 。

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写真1: 説明中の 冨士 原技術
情報部門長
写真2: WS 会場の様子

W Sでは、 冨士 原技術情報部門長より趣旨説明があり、 その後、加藤東北センター所長より「東北センターにお けるイノベーションハブ議論の意義」、筆者より「産総研が目指すべきイノベーションハブ機能-東北センターにおける取り組み-」、水上コンパクト化学プロセス研究センター長より「地域はイノベーションハブに好適」と題して話題提供を行いました。これらの話題提供に対して吉川理事長から地域研究センターのイノベーションハブとしての機能、特徴などに関するコメントがありました。

いて、総合討論が行われ、産総研の存在意義、東北センターの存在意義、イノベーションハブとしての東北 セ ンターのあり方、産学官連携・広報・リエゾン・インキュベーションなどの機能強化、東北センターあるいはコンパクト 化学プロセス 研究センターのイノベーションハブとしての優位点などに関して、双方から幅広い範囲に わた る活発な意見交換がなされました。

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写真3: 意見交換中の若手〜 中堅所員       
( 上段左から ) 石井、相澤、濱川
( 下段左から ) 南條、花岡

( 板橋 修 記 )



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