本文へ

人間計測・評価研究チーム

人間計測・評価研究チームは、日常生活場面で計測する個人の健康・医療データと、ヘルスケアサービスや社会実験で収集されるビッグデータから、現在の心身状態や生活・行動特性を評価して、将来の疾病や健康状態を予測するモデルを研究開発します。中でも、日常生活場面における個人の健康・医療データの計測を担当し、以下4つの研究テーマを重点的に推進します。

研究チームの研究内容

日常生活で頻繁に体が触れる箇所、例えば、ドアノブやバスマット、ソファーカバー等を介して、自ら行わずとも自動的にバイタルサインや体重を測定し、体調の変化を日々モニターできるようにします。例えば、ドアノブで握力や脈波の変化、湯上り時のバスマットでは温浴効果の確認や足裏の汗成分からの水分量チェック、リビングソファーではシート型センサによる圧力分布計測や体重が集中的に掛かっている部分に振動を加えて血行の改善を促します。

図1 ○×○×での反応 (概念図)

各種ガスセンサおよび関連技術の開発を行っています。2019年には、「生活空間のニオイモニタリング-妨害ガスがあってもニオイを識別できるセンサーアレーを開発-」についてプレス発表を行いました。(上段)開発したセンサ例:口臭向けVSCセンサ(a)、水素センサ(b)、肺がん向けVOCセンサ(c)

図1 ○×○×での反応 (概念図)

様々な電力源を統合した給電システムの実現を想定して、2つの電源技術の研究開発に取り組んでいます。廃熱を電力エネルギーに直接変換できるフレキシブル熱電モジュール(左上図)と熱電変換効率評価装置(右上図)です。人体からの廃熱を利用し、心身状態を計測するセンサを持続的に駆動できる電源技術を開発します。また、シリコン半導体やGaNなどの化合物半導体による高電力送受電機能と超高周波通信機能を兼ね備えたハイブリッドシステムの実現を目指したデバイス・回路の計測・設計技術の研究開発も行います(下図)。

図1 ○×○×での反応 (概念図)

腸内細菌叢(マイクロバイオーム)は、疾患や健康・ストレス状態を反映すると考えられており、現在、次世代シークエンサなどによる大規模解析による研究が進められています。我々は、蛍光色素を標識したプローブ群とマイクロバイオームサンプルを混合し、そこから得られる蛍光強度のパターン解析から微生物の特定、さらに腸内細菌叢へ適用することで個体状態の判別に挑戦しています。

図1 ○×○×での反応 (概念図)


研究チームの構成メンバー

       
名前 主務先
銘苅 春隆 エレクトロニクス・製造領域 センシングシステム研究センター
小林 健 エレクトロニクス・製造領域 センシングシステム研究センター
吉田 学 エレクトロニクス・製造領域 センシングシステム研究センター
植村 聖 エレクトロニクス・製造領域 センシングシステム研究センター
田原 竜夫 エレクトロニクス・製造領域 センシングシステム研究センター
岸川 諒子 計量標準総合センター 物理計測標準研究部門
天谷 康孝 計量標準総合センター 物理計測標準研究部門
増田 佳丈 材料・化学領域 極限機能材料研究部門
伊藤 敏雄 材料・化学領域 極限機能材料研究部門
栗田 僚二 生命工学領域 健康医工学研究部門
冨田 峻介 生命工学領域 健康医工学研究部門

▲ ページトップへ