Theme個別研究課題
付加製造再生における高度な微細構造制御技術
- 新しいレーザー走査パターンによる微細構造形成
研究のキーワード
積層造形、レーザー粉末床溶融法、微細構造、結晶方位制御
研究の目的
積層造形を用いたリマンプロセス(積層リマンプロセス)では、リマン製品のライフサイクルを向上させるために、母材との修復層の微細構造や結晶方位、結晶粒等の特性を一致させる必要があります。本研究では、レーザー走査パターンとレーザープロファイルを制御することによって、積層リマンプロセスにおける多結晶構造の形成を促進する適切な手法の構築とその開発をしています。本研究で提案する新規レーザー走査パターンの実現により、母材上への非柱状等方的多結晶構造の堆積が可能となれば、母材と修復層の界面に化学組成の不均一性 を引き起こす補助核剤を利用する必要がなくなります。現在、積層リマンプロセスにおける微細構造形成の仕様や要件に適合させるために、結晶粒径および結晶粒特性を制御する可能性を更に探求しています。
研究の成果
本研究では、IN718(Ni基耐熱超合金)の積層造形プロセスにおいて新しいレーザー走査パターンを提案し、積層リマンプロセスで必要とされる非柱状等方的多結晶構造の形成を実現している。提案した手法では上記結晶粒の特性は、補助核剤の添加なしで達成され、母材と堆積層界面の化学組成の均一性の維持を可能としました。今後、先進的なレーザー走査パターンをさらに評価し、結晶粒特性の制御条件を理解し、母材と堆積層と同一となるよう検討を進めている。