産総研には技術相談窓口があり、具体的な技術課題の解決方法などについて相談を受け付けています。
他業務と兼任して技術相談窓口を担当している東北産学官連携センターの米谷さんにお話を伺いました。
技術相談の窓口を担当して2年になります。主に企業からの技術相談が多いのですが、町の発明家からのご相談にも喜んで対応しますよ。もちろん相談は無料です。
相談の内容は「(企業で扱っているものについて)困っているがどうしたらいいか」「新分野への進出を検討中だが、シーズはないか」などで、国内外から東北センターが得意とする超臨界流体の利用技術や粘土膜について相談がくることも多いです。産総研の特許技術を使いたいという相談や、産総研の前身である工芸指導所についての質問、マスコミ情報を見た企業の営業の方から打診があることもあり、年間100件ほどになります。
他の研究機関等に相談したが解決できなかったという難問もあり、すべて自分ひとりで解決できるものではないので、他の研究者と協力しながら情報の交通整理役となって回答をします。中には、自分で考えても人に聞いても答えがみつからないケースもあって、回答を待っている相談者を思い心を痛めています。まだお返事できていない方へ、この場を借りて申し上げます。「ごめんなさい」
研究者を紹介して解決法を探っている間に、共同研究に発展するケースもあります。相談をしていただくことは、産総研の研究者にとっても研究の幅を広げる機会になるということですね。
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私は、産総研の役割はオープン・イノベーションだと思っています。研究者と企業が一緒に知恵を出し合って仕事をする。ただし、研究者は自分の研究をきちんと持っていることが前提です。つまり、社会に還元する部分と、還元できるものを作るために自由な研究を進め深い知恵を蓄えておく、そのバランスが大切です。
技術相談は社会への貢献の糸口と自負し、窓口を担当しています。
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