|
X |
線 |
X線は目に見える光(可視光)と同じ電磁波の一種です。波長は可視光や紫外線より短く、10ナノメートル〜1ピコメートル(10万分の1〜10億分の1ミリメートル)程度です。
X線は物質を通り抜ける(透過する)性質を持ちます。このX線の透過量は物質の種類により変化する特徴があります。レントゲン撮影は、X線の透過量が、筋肉や骨などを構成する物質の種類の違いにより変化する性質を利用して、体の臓器や器官を撮影する技術です。
X線のもつもうひとつの性質は、物質の原子組成や結晶構造など、分子レベルのレイアウトの違いによって、進行方向がわずかに変化する(回折)ことです。この方向変化の程度を検出することで、物質の構造特定に応用できます。 |
|
ゼ |
オ |
ラ |
イ |
ト |
ゼオライトは直径0.5〜2ナノメートル程度の細かい“孔”が規則的に並んだ構造を持つ鉱物です。ゼオライトは細孔構造(孔のサイズや並び方)の違いによって190種類以上に分類されています。そのうち40種以上が天然に存在し、そのほかは人工的に合成されたものです。ゼオライトは、石油精製(触媒)、吸湿材、水質浄化材、脱臭剤、バリヤー剤、重金属イオンの捕集剤、洗浄剤、陶磁器、鋳物、土木建築、紙、化粧品やプラスチックの充填剤などに利用されています。さらに、脱水膜や調湿剤などとして幅広い産業分野で利用されています。 |
|
|
触 |
媒 |
自らの組成を変えることなく、化学反応を促進する働きを持つ物質のことです。近年では、光触媒などが注目されています。酵素も生体内で作られる触媒です。
触媒を用いると省エネルギーで化学反応を促進させることができるため、環境に優しい化学産業を実現するツールとして期待されています。 |
|
層 |
状 |
ケ |
イ |
酸 |
塩 |
ケイ素や酸素を主成分とし、タイルのように平らな結晶が何層にも積み重なった構造をした化合物の総称です。天然粘土の多くが層状ケイ酸塩に分類されています。また、PLS-1やHLS のように人工的に合成された化合物もあります。 |
|
イ |
オ |
ン |
液 |
体 |
イオン液体は、食塩(塩化ナトリウム)のようにイオンで構成されている物質です。常温で固体ではなく液体として存在しているため、イオン液体と呼ばれます。不揮発性・難燃性などの特徴を持っています。
これらの特徴から、電池材料や化学反応などに利用できる環境に優しい溶媒として注目されています。さらに、二酸化炭素などのガスを吸収する性質にも優れており、二酸化炭素の分離媒体としても期待されています。 |
|