産総研 東北 Newsletter
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イベント開催報告
 産総研東北センターでは、産総研の研究成果の紹介と青少年の科学に対する興味・探究心の醸成を目的として、8月22日に東北センターで一般公開を開催しました。
 “サイエンスコーナー”では、カラフルなインクで作った水面の“うず”を紙に写しとったり、レース感覚で圧力ポンプを回して霧を作ったりと、素朴だけれど面白い体験型の展示等を行いました。
 また、“つくば特別コーナー”では、アザラシ型癒しロボット「パロ」に加えて、ヒューマノイドロボット「チョロメテ」の展示を行い、大人気でした。その他にも、粘土の中から黄鉄鉱を探すコーナーや、装具を用いた高齢者体験などの展示も行いました。
 紫外線ビーズでストラップをつくる“工作コーナー”は、順番待ちが出来るほどの大好評でした。
 当日は天候にも恵まれ、1,400名を超える来場者を迎えることができました。ご来場ありがとうございました。
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研究キーワード 新連載となるこのコーナーでは
今号に掲載された専門用語を簡単に解説します。
キーワード
 物質は、固体、液体、気体と状態を変化します。水の場合、大気圧での沸点は100℃ですが、圧力が上がるとともに沸点も上昇します。さらに温度と圧力を上げていくと、沸点の代わりに気体と液体との区別が出来なくなる臨界点(374℃、22.1MPa)に達します。
  臨界点よりも温度・圧力の高い状態の水を超臨界水、温度・圧力の低い水を亜臨界水と呼びます。超臨界水は有機化合物などを溶解・酸化したり、亜臨界水は加水分解反応などを起こしたりする性質があるため、新しい有機化合物の化学反応場として注目されています。

参考:超臨界流体データベース
http://riodb.ibase.aist.go.jp/
SCF/sdb/scf/scf_top.html
キーワード
 化学反応に用いる反応空間の幅が、数マイクロ〜数百マイクロメートル程度と非常に狭い化学反応器のことです。一般的に反応温度の調整が容易で、原料の効率的な混合ができるため、化学反応条件を制御しやすいといった特徴を持ちます。

キーワード
 水素や酸素などの気体を通り抜けさせない性質のことです。例えば、水素ガスバリア性が高いという表現は、水素ガスをほとんど通さない性質を持つという意味になります。

キーワード
 トルエンなどの有機溶剤を使う代わりに、高圧の二酸化炭素で塗料を希釈し、対象物に塗布する方法です。塗料の希釈に用いる有機溶剤を節約できる上、工場で排出した二酸化炭素を再利用するため、環境への負担が少ない塗装法です。


http://unit.aist.go.jp/tohoku/ UP