GDC

2024年 第3回 次世代グリーンデータセンター用デバイス・システムに関する協議会 公開シンポジウム 講演概要

開始 プログラム
13:30 開会宣言: 並木 周 (産総研 プラットフォームフォトニクス研究センター長/次世代グリーンDC協議会 会長)
  産総研からのご挨拶: 安田 哲二 (産総研 エレクトロニクス・製造領域長)
  来賓ご挨拶: 清水 英路 (経済産業省 情報産業課デバイス・半導体戦略室長)
  来賓ご挨拶: 西村 知泰 (新エネルギー・産業技術総合開発機構 理事)
13:45 基調講演: 「変革期のICTインフラ戦略 - エクイニクスの挑戦と最新事例」
内田 武志 (エクイニクス・ジャパン株式会社 グローバル・テクニカル・セールス本部 本部長)

AI技術の実用化は、あらゆる産業に変革をもたらし、ビジネスへの適用が進むにつれて、その驚異的な可能性が市場でも広く認知されつつあります。市場環境が劇的に変化する中、企業はIT戦略を推進するために、ICTインフラの観点から何を考慮すべきでしょうか。エクイニクスはこのニーズに応えるため、自社のサービスをデジタル・インフラへ進化させています。本セッションでは、液体冷却技術、データプライバシー、マルチクラウド接続、グローバル連携、サステナビリティなど、エクイニクスのサービス高度化の取り組みと、全世界の先進的なユーザー事例をご紹介します。

14:30 招待講演 「大規模AI計算とそれを支える計算基盤技術」
中島 耕太 (富士通株式会社 富士通研究所コンピューティング研究所長)

近年、ChatGPTに代表されるように現在のAIの主流となる深層学習の進化は著しい。基本的に深層学習は、ニューラルネットワークの規模と学習データ量を増やせば増やすほど精度が高くなることが知られており、その学習を実現し、賢いAIを開発するには膨大な計算量をつぎ込む必要がある。

この膨大な計算量を使った学習を実現するには、スーパーコンピュータのように数百~数万の計算サーバを束ねた処理系が必要となる。そして、学習の計算を複数サーバに分散させた並列計算を実現する必要がある。並列計算では、通信と計算の最適化やサーバ台数に対して十分に性能を増やしていくスケーラビリティが求められる。

これまで富士通は、産総研ABCIや「富岳」を用いて、画像認識の学習処理やスーパーコンピュータ向けAI学習処理ベンチマークの高速化で当時の世界最高性能を実現している。また、「富岳」上でのLLM開発も完遂している。本講演では、大規模AI計算の概観、大規模AI計算のために必要となる計算基盤、および実際の産総研ABCIや「富岳」での計算事例について紹介する。

15:00 GDCピックアップトピック: 「ディスアグリゲーテッドコンピューティング技術開発の現状と未来」
NEC

ディスアグリゲーテッドコンピューティング技術とは、複数の計算資源(例えば、CPU、GPU、FPGA、ネットワーク機器など) を分散して接続し、協調動作させることで、一つのシステムとして動作させる技術です。本研究では、ディスアグリゲーテッド コンピューティング技術を用いて計算資源の効率的かつ自律的な制御運用を実現し、低消費電力で高性能なデータセンター を目指しています。具体的な技術としては、AIを用いた計算資源の動的構成変更技術、リソース管理・監視制御技術、アプリ ケーションに最適な計算資源を割り当てる実行制御技術を研究しています。これらの技術を用いて、計算資源の最適化およ び不活性計算資源の電力供給断による消費電力の削減を目指しています。本セッションでは、技術開発の現状と未来につい て説明します。

15:20 GDC協議会概要説明/ポスター紹介
15:25 ポスターセッション
  - "Council on devices and systems for next generation green data centers"
GDC協議会事務局
  - "システムアーキテクチャ検討部会活動報告"
システムアーキテクチャ検討部会
  - "Development Scheme and Initiatives in Photonic Smart NIC"
福満勝巳 (富士通株式会社 フォトニクスシステム事業本部 ネットワークシステム開発統括部 GI開発推進室 室長)
  - "社会実装推進部会活動報告"
社会実装推進部会
  - "光電コパッケージ検討部会の活動紹介"
天野 建 (産総研プラットフォームフォトニクス研究センター 総括研究主幹)
  - "光電融合デバイス開発"
藏田和彦 (アイオーコア株式会社 取締役CTO)
  - "Fujitsu's Current Development Status"
富士通株式会社 フォトニクスシステム事業本部 ネットワークシステム開発統括部 GI開発推進室 シニアマネージャー 藤森友嘉
  - 「データセンター間通信用低電力光エンジンに向けた高変調効率LiNbO3集積Si変調器の開発」
高林 和雅(1)、今井 雅彦(1)、牧野 俊太郎(1)、村井 俊哉(2)、高 磊(2)、コン グァンウェ(2)、山田 浩治(2)、秋山傑(1)
1) 富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社,2) 国立研究開発法人産業技術総合研究所
  - "FUJITSU-MONAKA and Its Technologies"
富士通株式会社
  - 「光電集積デバイスパッケージング技術の開発」
松原孝宏、赤星知幸、小田恵子 (京セラ株式会社)
  - 「ディスアグリゲーテッドコンピューティング技術開発の現状と未来」
NEC
  - "Development of Optical SSDs using PCIe"
Kioxia Corp.
16:35 招待講演: "Optical Computer I/O"
Dr. Chris Cole (Coherent Corp.)

The presentation first introduces Optical Computer I/O driven by AI/ML applications by placing it in historical context and showing it is only the 3rd paradigm shift in datacom evolution.

The following technical areas are then discussed in detail.

  • Optical Interface types
    • Fully retimed
    • Half-retimed
    • Linear
    • Apples to apples comparison of performance and power
  • PCIe
    • ECR status
    • Re-timer configurations
    • Form Factors
    • Feasibility
  • New high-density form factor
    • High Density 2D electrical & optical connectors
    • High lane count: >64
    • High bandwidth: >200GHz (enables >400G PAM4)
    • 12.8T/25.6T
    • Liquid cooling compatible; >100W
    • High Manufacturing Yield/Reliability
17:05 GDCピックアップトピック: "Software defined optical interface for future data center network"
福満 勝巳 (富士通株式会社 フォトニクスシステム事業本部 ネットワークシステム開発統括部 GI開発推進室 室長/次世代グリーンDC協議会 光スマートNIC分科会長)

次世代データセンターのネットワークを構築する際に求められるネットワーク機器の接続構成や仕様要件等をご紹介します

17:25 光電コパッケージ技術検討部会の活動紹介
天野 建 (産総研 プラットフォームフォトニクス研究センター 総括研究主幹/次世代グリーンDC協議会 光電コパッケージ技術検討部会長)

現在、コンピュータ性能を向上させるキーポイントとして、光インターコネクトは重要視されており、その最終形態であるパッケージ内光集積の研究開発が盛んに行われている。今年に入り各社から製造技術に関する報告が始まっており、実用化が迫っている。本検討部会は半導体パッケージ内への光集積を議論するために2020年に発足したコンソーシアムである。本講演では当検討部会の概要を説明するとともにこれまでの議論内容とこれからの活動を紹介する。

17:45 閉会の辞: 安里 彰 (富士通株式会社 先端技術開発本部 シニアアーキテクト/次世代グリーンDC協議会 副会長)