“Measurements for all times, for all people”
世界の単位を統一するメートル条約
150年前の1875年、当時17カ国の間でメートル条約が締結されました。この条約は、国際的な計測の基盤を整え、共通の単位を世界で共有するための第一歩を築いたものです。 この150年間、計測は私たちの社会の進化を支えてきました。公正な貿易を可能にする基盤として、また科学的発見の加速、技術革新の礎として、 そして気候変動や公衆衛生といったグローバルな課題へも貢献してきました。 特に近年では、計測の精度が上がり、新たな科学的知見が得られることで、私たちの生活はさらに便利で豊かになっています。 条約締結から150周年となる今年、メートル条約に基づく国際組織である国際度量衡局(BIPM)は「Measurements for all times, for all people (計測をすべての時代にすべての人々に)」 をテーマとして掲げています。 この言葉は、1799年にフランスでメートル法が公布された時のスローガン「A TOUS LES TEMPS A TOUS LES PEUPLES (for all times, for all people, すべての時代にすべての人々に)」 に「Measurement(計測)」を追加したものであり、 過去、現在、未来とすべての人々が計測の恩恵を受け、より良い社会を実現することへの期待が込められています。
メートル条約について詳しく見る度量衡と日本
また、1875年は近代日本としては初めての度量衡法規である度量衡取締条例が公布された年でもあります。
この条例は、長さ(度)、体積(量)、質量(衡)について基準を定め、それまで地域ごとにばらばらだった単位の基準を統一しようとしたものです。
その10年後の1885年、日本はメートル条約に正式加盟し、国際的な計測の枠組みに加わることとなりました。
1889年には、メートル条約加盟国による初の度量衡総会(CGPM)が開催され、加盟18カ国の承認のもと、国際メートル原器と国際キログラム原器が制定されました。
このとき加盟国には、各国の基準とするためのメートル原器、キログラム原器が配られ、日本はメートル原器No.22とキログラム原器No.6を受領しました。
これらの原器は、日本における計測基準として、科学技術や産業の発展に大きく貢献してきました。
当初は長さと質量のみを定めたメートル条約ですが、時間、電気量、温度、光度、物質量の単位に関する検討も進められ、現在の7つの基本単位を定めた国際単位系(SI)を確立しています。
150周年記念ロゴについて
度量衡取締条例公布150周年ロゴの使用について
下記のページから利用申請をお願いします。
度量衡取締条例公布150周年ロゴ利用申請