当研究グループの研究開発の過程で得られた技術のポイントを紹介します。
簡単な?ナノセルロースの作り方。
- 内容
- ナノセルロースの製造ではディスクミル(グラインダー)[増幸産業(株)マスコロイダー]や高圧ホモジナイザーがよく用いられます。ディスクミルを用いる場合,原料がパルプでも木粉でも製造できますが,比較的,試料量が必要です。高圧ホモジナイザーでは,少量試料でも可能ですが,予めある程度,細かくした原料が必要な場合もあります。また,これら装置は,比較的高価で,処理にはコツも必要です。
我々のグループでは,少量試料でナノセルロースをテスト的に製造する場合には,ボールミル(フリッチュ社,P-7遊星ボールミル等)も用いています。ボールミルの多くは密閉でき湿式処理が可能です。
ボールミル処理は0.1~0.2mm程度の原料を用いると再現性と生成物の均質性が向上します。木粉等を固形分濃度が5wt%程度になるように水と混合し,ボールミル処理するとナノセルロースが得られます。処理時間は装置と原料に依存します。小型ボールミルを用いる場合,得られるナノセルロースはディスクミルや高圧ホモジナイザーと比較すると細さや均質性は低い場合もありますが,とても簡単にナノセルロースを作ることができます。
- 実験例
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当研究グループでの実験例 |
装 置 |
リッチュ社,プレミアムラインP-7,遊星ボールミル |
容 器 |
容量 80ml,ジルコニア製 |
ボール |
直径10mmポール-30個,ジルコニア製 |
原 料 |
0.2mm木粉,3g,水40ml |
処理時間 |
2時間(10分粉砕-10分休止を12サイクル) |
- 機器写真
- フリッチュ社 プレミアムラインP-7
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- 装置・設備へのリンク
- 「微細化装置」
・遊星型ボールミル / フリッチュ・ジャパン(株) プレミアムライン P-7
追記事項
セルロース材料グループ