当研究グループの研究開発の過程で得られた技術のポイントを紹介します。
ナノセルロースを凍結乾燥しても凝集している場合がある。
- 内容
- 大量の水に分散したナノセルロースを乾燥しようとした場合,オーブン乾燥等を行うとナノセルロースが強度に凝集するため,凍結乾燥はよく行われる方法です。しかし,凍結乾燥も凝集抑制の点では十分ではありません。我々のグループの実験では,同一のナノセルロース試料を用いて,ナノセルローススラリーをそのまま凍結させて凍結乾燥した場合と,水をアルコール(t-ブタノール)に置換して凍結乾燥した場合とでは,凝集の程度に大きな違いが観察されました。凝集の程度はガス吸着による比表面積測定(BET法)によ評価しました。高分解能走査型電子顕微鏡(FE-SEM)で観察しても,凝集度合いの違いは確認できました。
- 比表面積
- 水から凍結乾燥して得られた乾燥物 :16m2/g
t-ブタノールに置換して凍結乾燥して得られた乾燥物:174 m2/g
追記事項
セルロース材料グループ