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セルロース材料グループでは、「作る」「知る」「使う」のサイクルで研究開発を進めています。


〒739−0046 広島県東広島市鏡山3-11-32
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
中国センター 機能化学研究部門

セルロース材料グループ

研究紹介PRIVACY POLICY

当研究グループで得られた知見や開発した技術の例をご紹介します。

マレイン酸を用いたシングルセルロースナノファイバー製造技術

内容
 ナノセルロース(セルロースナノファイバー/CNF)には様々に種類があります。その中でも、幅3nm程度の超微細なシングルセルロースナノファイバーの製造方法としては,東京大学の磯貝教授らによるTEMPO酸化法がよく知られています。我々は,木質等からの直接的なリグノセルロースナノファイバー製造技術開発の一環として,木粉やパルプ等をマレイン酸で処理した後,これまでと同様の機械的湿式処理により,幅3nmのシングルナノセルロースが製造できることを見いだしました。この方法のポイントとしては,マレイン酸と混合して加熱する際に,原理の木粉やパルプが乾燥しすぎていると,マレイン酸のエステル化反応の効率が低下します。10%程度以上の水分量を持たせた原料を用いることで,エステル化反応の効率が向上し,シングルナノセルロースが効率的に得られます。
 一般的に,エステル化反応では,水分子が生成するため,無水状態や乾燥状態で反応するのが教科書的な方法ですが,セルロースは乾燥すると水酸基が水素結合等することで,活性が低下し,エステル化反応も進行しにくくなることが,古くから知られています。
参考文献等
Shinichiro Iwamoto, Takashi Endo, ACS Macro letters, 4(1), 80-83 (2015), "3nm Thick Lignocellulose Nanofibers Obtained from Esterified Wood with Maleic Anhydride"
説明図
マレイン酸グラフト化によるシングルセルロースナノファイバー製造技術

追記事項

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