当研究グループで得られた知見や開発した技術の例をご紹介します。
ナノセルロースの一般的製造方法(概要)
- 内容
- 一般的に,ナノセルロース(セルロースナノファイバー/CNF)はパルプや木粉等の原料を湿式で機械的処理することで製造されます。湿式機械的処理装置としては,当グループでは,ディスクミルとしてマスコロイダー(増幸産業(株)),高圧ホモジナイザーとしてマスコマイザーX(増幸産業(株))を用いています。
ディスクミルは電動の石臼方式の湿式粉砕装置で,セラミック製のディスクで摩砕して解繊処理を行います。高圧ホモジナイザーは原料分散液に高圧をかけ,細いノズルから大気圧に解放した際の圧力変化で解繊処理を行います。1回の処理で解繊が不十分な場合は,繰り返して処理(5〜30回程度)を行います。どちらの処理の場合も,水は必須です。
ディスクミル処理の場合,ディスク間のクリアランスを調節すれば,数ミリサイズの原料からスタートすることも出来ますが,操作を容易にするため当グループでは1mm以下の原料を普段処理しています。高圧ホモジナイザーの場合は,詰まり等の原因になるため,100μm以下の原料を用います。木粉等を湿式でディスクミル処理して微細化し,さらに高圧ホモジナイザー処理することで,均一なナノファイバーを製造することも出来ます。
原料としては,パルプの他,各種木粉,もみ殻,稲わら等を用いることが出来ます。
- 参考文献等
- 増幸産業株式会社ホームページ(外部リンク)
- 説明図
追記事項
セルロース材料グループ