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21世紀初頭には、私たちの住んでいる地球は、地球温暖化、海水準変動、森林減少、砂漠化、オゾン層の破壊等の深刻な地球規模の環境変化に直面すると考えられています。 
しかしながら、これらの地球規模の変動現象についての科学的知見は、未だに不十分な状況にあります。NASAのEOS(Earth Observing System)計画では、これらの地球規模の変動の中でも、最も大きな問題となっている気候変動のメカニズムを解明することを目的として、人工衛星からの観測システムの開発、データ処理システムの開発および収集した観測データを用いる研究プログラムの実施を推進しています。 
 
EOS計画の主な目的(EOS Science Objective)を、以下に示します。 
 
 
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水循環およびエネルギーサイクル  | 
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・ 地球大気の温暖化における雲の役割について 
・ 蒸発散を含む大規模水循環について 
 
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海洋 | 
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・ 海洋 - 大気相互作用について  
・ 浅海 - 深海相互作用について  
 
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対流圏、下部成層圏の科学 | 
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・ 温室効果ガスの大気中での変化および気候変化につながる相互作用について  
 
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陸水およびエコシステム | 
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・ 温室効果ガスのソースとシンクについて  
・ 地表面と大気との間のエネルギー、水分のやりとりについて  
・ 地表面の変化について  
 
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氷河・極氷 | 
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・ 海水準変動と極氷の厚さについて  
 
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中層・上層成層圏の化学 | 
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・ 放射で重要な働きをするガスについての化学反応  
・ 太陽 - 大気作用、ソース、シンクについて  
 
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固体地球 | 
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・ 気候変動における火山活動の役割について  | 
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 EOS計画における観測システムのセンサは、ASTERセンサを含む24種類が予定されています。 
このうち、ASTER、MODIS (Moderate-Resolution Imaging Spectroradiometer), MOPIT (Measurements Of Pollution In the Troposphere), MISR (Multi-angle Imaging Spectroradiometer), CERES (Clouds and the Earth's Radiant Energy System)が、EOS計画における最初の衛星であるTerraに搭載されています。 
 
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