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2024年4月23日
循環経済移行に向けた国際標準化シンポジウムを開催しました。
当日は、約250名(現地:50名、オンライン:200名)の方にご参加頂き、標準化に特化したラボの活動成果の発信と、7カ国のCEに関連する標準化の取り組みを共有しました。講演、パネルディスカッションにご出席頂きました方々、また参加者の皆様には、深く感謝申し上げます。
当日のプログラムおよび資料
[ご挨拶] デジタル・サーキュラー・エコノミーへの移行に向けた国際標準化 [資料PDF(英語)]
星野 攻 氏, 株式会社日立製作所 (日立-産総研サーキュラーエコノミー連携研究ラボ WG3 主査)
[基調講演1] 循環経済への移行期における標準化動向調査結果が示す課題 [資料PDF(英語)]
ジゼル・ヴィンセット 博士, ヨルダスグループ
[基調講演2] データモデルの国際標準化と相互運用性の実現:循環型経済推進における重要性と展望 [資料PDF(英語)]
山下 蘭 博士, 株式会社 東芝 (IEC SC3D 国際議長)
[講演1] 米国におけるCE普及活動・研究・標準化事例 [資料PDF(英語)]
ケルシー・シューマッハー 博士, 米国 国立標準技術研究所 (NIST)
[講演2] 材料循環の加速と製品ライフサイクルの延長:IEC/ISOの視点と最近のSCL循環経済システムからの洞察 [資料PDF(英語)]
ウォルター・ジャガー 氏, ECD コンプライアンス(IEC TC111 副議長)
[講演3-1] ABNTとサーキュラーエコノミー [資料PDF(英語)]
ルイス・カルロス・ブサト氏, ABNT ブラジル技術標準協会
[講演3-2] サーキュラリティ―・マトリクス:二次材料のグレーディングとブラジルの循環経済アプローチ [資料PDF(英語)]
ルシア・ヘレナ・ザビエル 博士, CETEM ブラジル鉱業技術研究センター (ABNT ブラジル技術標準協会)
[講演4] 循環移行指標 (WBCSD CTI) [資料PDF(英語)]
アイリーン・マーチネッティ 氏, WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議), 循環以降指標(CTI)リーダー
[講演5] 循環型経済へのスムーズな移行:ルクセンブルク政府経産省(MECO)によるサーキュラー・データセット・イニシアチブ(PCDS)の経験からの洞察 [資料PDF(英語)]
ジェローム・ペトリ 氏, MECO ルクセンブルク 政府経産省 (ISO TC323 WG5 Convener)
[講演6] デジタル製品のライフサイクルにおいて、個々のアイテムに関する詳細な情報を共有することなく信頼を得る方法 [資料PDF(英語)]
ラウル・カールソン 博士, スウェーデン RISE 研究所 (CEN/TC 473 Circular Enonomy 議長)
[パネルディスカッション] 循環経済移行に資するCyber-physical system (CPS)視点での標準化の在り方
パネリスト:
市川 芳明 博士, 多摩大
山下 蘭 博士, 株式会社 東芝
ウォルター・ジャガー 氏, ECDコンプライアンス
ルイス・カルロス・ブサト 氏, ABNT ブラジル国家標準化協会
ジェローム・ペトリ 氏, MECO ルクセンブルク政府経済省
ラウル・カールソン 博士, スウェーデン RISE 研究所
モデレータ:
アレックス・ポール 博士 / ジゼル・ヴィンセット 博士, ヨルダスグループ
[ご参考]
・当日の動画(日本語版)
星野 攻 氏 株式会社日立製作所、日立-産総研サーキュラーエコノミー連携研究ラボ WG3「標準化戦略・施策」主査 日立製作所 知的財産本部にて中長期IP戦略立案、国際標準化、ソフトウェア関連特許の権利化、特許ライセンス交渉に従事。内閣官房への出向時には、国の中長期戦略立案、省庁間調整、議員サポート等も推進。弁理士資格取得、機械情報工学修士、オックスフォード大学MBA。 |
ジゼル・ヴィンセット 博士 ヨルダスグループ北米担当副社長。2018年以来、ヨルダスの北米での業務をリード。また、ヨルダス内での思想のリーダーシップとビジネス戦略を担当しており、社会学や人間地理学など、複数の分野で社会研究のバックグラウンドを持つ。革新的な研究方法を用いて大規模な資金提供された研究プロジェクトを率い、アクセスが困難または脆弱な集団とも協力。また、社会研究方法論についての本を出版し、政策立案者やメディアと研究の影響について協力。 |
山下 蘭 博士 株式会社東芝の企業研究開発センターのフェロー。データモデリングとシステム相互運用技術の専門家であり、IEC SC3Dの議長や、IEC JahG22(CFPデジタル化)のコンビナー、IEC SMB/SG12(デジタル変革とシステムアプローチ)の国際エキスパートなど、さまざまな役職を歴任。更には、山下蘭博士は、CFPとDPPのデータモデルの標準化プロジェクトも率いており、クロスドメインの相互運用性をサポートするための応用に取り組まれている。 |
ケルシー・シューマッハー 博士 2020年、循環経済プログラムの開発を支援するため国立標準技術研究所(NIST)に入所し、以来、「ハイテク」製品(電子機器、太陽電池、バッテリー)、プラスチック、テキスタイル、食品廃棄物など循環経済が直面する課題や、障壁を乗り越えるためのニーズや解決策を広く調査してきた。NIST入所前は、アメリカ合衆国における電子廃棄物リサイクルの実践と政策について研究し、デラウェア大学で環境政策の博士号を取得されている。また、オレゴン州立大学で環境工学の学士号と土木工学の修士号も取得。 |
ウォルター・ジャガー 氏 ECDコンプライアンスのプリンシパル・コンサルタントであり、製造業者やソリューションプロバイダーを支援し、製品コンプライアンスソリューションを開発する際に、グローバルな環境規制、エコラベル、および標準の代表を歴任。また、循環型経済、環境コンプライアンス、およびエコデザインの国際規格にも貢献。現在は電気および電子製品およびシステムの環境標準化に関するIEC/TC111の副議長であり、標準化戦略のアドバイザリーグループを率いている。電気工学と経営学の修士号を持ち、設計エンジニアリング、品質および信頼性エンジニアリング、製品管理、サプライチェーン管理、および環境コンプライアンスと持続可能性の分野で幅広い経験を積まれている。 |
ルイス・カルロス・ブサト 氏 2001年より「廃棄物管理と逆物流に関する標準化のためのABNT/CEE-246技術委員会」の委員長に従事。プロセスおよび環境エンジニアとして産業部門で15年以上の経験があり、さらに、規制、戦略、および新規プロジェクトなどのテーマで技術支援を提供するコンサルタントとして15年間の経験がある。オランダのIHEデルフトで環境科学と技術の修士号を優等で取得しており、ブラジルのパラナ連邦大学で化学工学の学位も取得。 |
ルシア・ヘレナ・ザビエル 博士 ブラジルの鉱物技術センター(CETEM - 科学技術イノベーション省)所属のシニア研究員。主な研究テーマは静脈物流、都市鉱山、および循環経済であり、電子廃棄物の分解と安全な輸送に関連する2つの特許の保持者。ルシア・ヘレナ・ザビエル 博士は、廃棄物および電子廃棄物管理、循環経済に関連する4冊の書籍、および複数の科学論文の著作物があり、ISO TC 323(循環経済)およびJWG 14(二次材料)に貢献した。COPPE / UFRJで生産工学の博士号を取得後、サンパウロ大学でコンピュータ工学のポスドクを務めた。ブラジルにおける電子廃棄物の循環経路を評価するREMINAR3プロジェクトの調整担当。 |
アイリーン・マーチネッティ 氏 20年以上にわたり公共および私的セクターで経験を積んできた循環経済と持続可能性の専門家であり、さまざまな役割を担当。World Business Council for Sustainable Development(WBCSD:世界持続可能な開発協議会)でCircular Transition Indicators (CTI:循環移行指標)の戦略的開発と実施の責任を担っている。CTIは、ビジネスによってビジネスのために開発され、あらゆるセクターやサイズのビジネス組織がグローバルに循環経済を効果的に管理し、拡大するための道筋を示している。 |
ジェローム・ペトリ 氏 物理学専攻の後MBA取得。ルクセンブルク経済省に入省する2018年より前は、15年間電子業界にて勤務。現在はサーキュラーエコノミープロジェクトを担当し、プロダクト・サーキュラリテイー・データシート・イニシアティブをリードしている。2021年4月以降、ISO 59040のエデイターおよびPCDSプロダクト・サーキュラリテイー・データシートの新標準を担当するTC323/WG5のコンビナーに従事。 |
ラウル・カールソン 博士 欧州の新標準化委員会であるCEN/TC 473の議長であり、サーキュラーエコノミーのための欧州標準(EN規格)を開発している。また、国際標準化機構ISO/TC 323サーキュラーエコノミーにエキスパートとして参加し、特に循環性能の測定と評価のための標準に貢献している。持続可能性、計測、デジタル化の分野における産業研究と標準化に長年携わっており、1990年代半ば以来、計測とデータ処理に関する多くの国際標準の開発に貢献している。現在は、スウェーデン政府所属の研究機関であるRISE(Research Institutes of Sweden)でシニアリサーチャーとして、持続可能性とトレーサビリティの認証開発に取り組んでいる。 |
市川 芳明 博士 多摩大学(ルール形成戦略研究センター)客員教授。1987年東京大学大学院より博士号取得。1979年に日立製作所に入社し、ロボット工学、人工知能、ネットワークシステム管理などに従事。2000年より国内大手企業の経営層向けに環境分野のIT支援システム提供およびコンサルティングを開始。2005年より環境戦略室に所属し、グループ会社や事業部門を中心にエコデザイン、グローバル法対応などの社内コンサルティングを行う。2013年より国際標準化推進室に所属し、日立グループ内の標準化活動のアドバイザーを務める。2016年より研究開発本部チーフアーキテクト室を主宰し、革新的な事業戦略に基づく新規事業の創出を支援するとともに、研究開発本部の技術顧問に就任。2020年に日立を退職。ISO TC 323(サーキュラーエコノミー)WG2コンビナ、ISO TC 268/SC1(スマートコミュニティインフラストラクチャ)前議長兼CAGコンビナ、ISO TC207(環境マネジメント)エキスパート、IEC TC 111(環境標準化)前議長兼JWG ECDコンビナ、IEC環境側面諮問委員会委員など国際的に活躍。IECにおける長期にわたる議長職が評価され、2016年にIECからトーマス・エジソン賞を受賞。 |