AIST 表層型メタンハイドレートの研究開発
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プロジェクトトピックス
PROJECT TOPIX
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PROJECT TOPIX

OkiHR3D 精密地下構造探査航海

 2021年6月、本プロジェクトで計画されている調査海域の一つである丹後半島沖隠岐トラフ海域において高密度三次元反射法探査を実施しました。
 6月1日から6月25日までの調査航海で、丹後半島沖隠岐トラフの南東縁域の通称「クリスマスリッジ」海域において高分解能3次元地震探査(HR3D)および2次元地震探査による高密度三次元反射法探査を行いました。

本調査海域では、2014年から15年にかけて、広域地形調査、詳細SBP(サブボトムプロファイラー)調査、AUV(自律型水中探査機)を用いた詳細地形・サイドスキャンソナー・SBP調査、海洋電磁探査、LWD(掘削同時検層)およびコア採取のための浅層掘削調査が行われており、詳細な海底地形や、海底下数十mの表層の地層の形態が明らかになり、長く連なったマウンド地形、ガスチムニー構造に伴う表層型ハイドレートの存在が確認されています。

この度の反射法探査は、これらの表層型ハイドレートを胚胎する海域の詳細な地質構造を調べ、ガスチムニー構造の3次元的な分布形状を把握し、その形成時期や形成メカニズムを解明することを目標としています。

データ取得は(株)地球科学総合研究所にお願いしました(佐藤紀男 場長)。良好なデータが取得できましたので、引き続き陸上でのデータ処理・解析を行います。 使用した調査船は洞海マリンシステムズ(株)の「かいり」(城文昭 船長)です。

HR3D:(株)地球科学総合研究所による高分解能3次元地震探査システム。表層型ハイドレートの研究では、2015年に上越沖、2019年に庄内沖で本システムによる高分解能地震探査を実施しています。

  • OkiHR3D調査航海の様子をビデオでご紹介します!
    調査船「かいり」のドローンで撮っていただいたビデオです。平行して曳航される6本の受信ケーブル(の前後のブイ)、船尾のすぐ後ろのエアガンから3-4秒ごとに泡が出ている様子が見えます。
    • ▶をクリックして再生してください。
      右下の全画面アイコン□をクリックすると大きく再生されます。Escキーで戻ります。

    • 調査機器、調査風景を写真でご紹介します!

    • 調査船「かいり」(1951トン)、洞海マリンシステムズ(株)の調査船です。

      「かいり」のお尻(艫)です。甲板が低く調査機材の投入、揚収がやりやすくなっています。受信ケーブルの前後につけるブイが並んでいます。

      3D調査で使用されたエアガン(GIガン)をブイに取り付けているところです。

      長さ100mの黄色の受信ケーブル(ストリーマーケーブル)の先頭のブイを投入するところです。ブイには位置情報などを船に送るWifiのアンテナが立っています。

      左舷側に張り出したブームから2本の受信ケーブルが曳航されています。船尾の右左舷側に各1本、右舷側のブームから2本、合計6本のケーブルが曳航されています。

      観測室でデータ取得状況をモニター、QC(品質管理)をしている地球科学総合研究所の技術者です。24時間連続観測を続けました。