Theme個別研究課題
レーザー加工のプロセスインフォマティクス
研究のキーワード
レーザー加工、パラメータ最適化、データ科学、超短パルスレーザー、機械学習、深層学習、AI、プロセスインフォマティクス、インフォマティクス
研究の目的
レーザー加工は、波長・パルス幅・繰り返しレート・集光スポットサイズ・ビーム走査速度など多数のパラメータを有し、変種変量生産に適応した自由度を持つ反面、所望の材料や形状に対して高生産性・高品位を得るためにはパラメータの最適化が必要となります。これら多数のパラメータ最適化には、大きな手間と時間がかかり、加工品の開発期間やコストを押し上げる原因となります。そこで私たちは、プロセスインフォマティクスの手法を用いて、レーザー加工をモデル化することにより、コンピュータ上で加工パラメータから加工結果を予測し、高速に最適化する研究を行っています。
研究の成果
ガラスや金属の微細穴あけにおいて、深層学習の手法を用いて加工部位の三次元形状を予測するモデルを開発しました。パルス幅や時間的なパルス強度変調などのパラメータを可変した約103個の実験データセットから、モデルを作ることにより、例えば、約106個の状態の加工結果をコンピュータ上で数時間で予測することが可能になりました。これにより、最適化の時間を飛躍的に短縮することができます。
参照情報(外部発表や特許、関連リンクなど)
- Dai Yoshitomi, Hideyuki Takada, Takemichi Miyoshi, Daisuke Nagai, Godai Miyaji, Aiko Narazaki, "Data-driven ultrashort pulse laser processing using deep neural network for shape prediction and in-process monitoring," SPIE Photonics West (2024.1, San Francisco)
- Dai Yoshitomi, Hideyuki Takada, Shinichi Kinugasa, Hiroshi Ogawa, Yohei Kobayashi, Aiko Narazaki, "Intensity Modulation Effects on Ultrafast Laser Ablation Efficiency and Defect Formation in Fused Silica," Nanomaterials 15, 377 (2025)
問い合わせ先
- レーザー加工フロンティア研究グループ
- 吉富 大