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細胞動態システム研究グループ

研究概要

成長が期待されているバイオ医薬品、再生医療、細胞食品といった細胞産業では、従来の製造プロセスとは異なる細胞制御が必要となる。 細胞産業における製品開発や製造プロセスを最適化するために、細胞や動物の動態変化解析とオミクス情報解析を集約させ、細胞の操作や改変、品質管理に必要な新規技術などを開発する。

細胞動態システム研究グループ紹介

研究課題

研究課題1:産業用細胞の操作・管理技術の開発
研究担当者:回渕 修治

再生医療、細胞性食品などの細胞を用いた産業における製造プロセスでは、生きた細胞を扱うために既存の産業とは異なる操作・管理技術が必要となる。我々はこれまで、様々な細胞の検出技術や品質管理の研究を進め、企業との共同研究や技術の実用化を行ってきました。今後も新しい技術の開発を目指します。

細胞動態システム研究グループ2

研究課題2:細胞形質の決定因子を推定するアルゴリズムの開発と応用
研究担当者:熊谷 雄太郎

医療、食品などに用いる細胞の製造・開発において目的の形質を持つ細胞を系統的に作り出すことが求められます。我々はオミクス解析(メタボローム、プロテオーム、トランスクリプトームなど)から得られるマルチモーダルデータを統合解析し、細胞の形質を決定する因子を推定するアルゴリズムを開発し、それを応用することで新規の形質を持つ細胞を作製、利用することを目指しています。また、細胞間・臓器間の相互作用を記述しシミュレートする技術への応用も目指します。

細胞動態システム研究グループ3

研究課題3:細胞内制御ネットワークの動的特性を解析する基盤技術の構築
研究担当者:川田 健太郎

細胞内には多種多様な分子が存在し、これらが互いに情報をやり取りすることで細胞の状態が決定されます。本研究では、細胞内分子が情報を伝えるネットワークが、細胞の分化や外部環境への適応に伴ってどのように変化するのか、ネットワークの変化が細胞の状態にどのように影響を与えるかを高精度で解析する基盤技術を開発しています。また、これらの研究を通じて多能性幹細胞などにおける分化制御の高精度化を推進しています。

細胞動態システム研究グループ4

研究課題4:RNAベクターによる遺伝子導入技術の開発とその応用研究
研究担当者:佐野 将之

遺伝子導入技術には高い導入効率や発現持続性、導入した遺伝子の発現制御などが求められます。また、タンパク質だけでなくmiRNAのような非コードRNAを発現できることも必要になります。我々は、これらの特性を持つRNAベクターを開発することで、細胞の可視化や内在性遺伝子の発現制御、細胞の分化やリプログラミング制御など幅広い基礎・応用研究に利用しています。

細胞動態システム研究グループ5

研究課題5:健康長寿社会の実現:慢性炎症性疾患の発症機構解明
研究担当者:佐々木 保典

私たちはあるタンパク質を研究対象としています。このタンパク質は多種多様な生命現象・疾患、特にストレス応答に関係し、生体にリジリエンスを与えることがわかってきました。このタンパク質遺伝子を機能破壊したマウスでは、消化器系のバリア機能低下の他、慢性炎症性疾患様の症状が認められました。そこで、このマウスを炎症性腸疾患をはじめとする慢性炎症性疾患の発症機構の解明に活用していきます。

細胞動態システム研究グループ6

グループの構成メンバー

顔写真 所属・役職および名前 専門分野 その他、etc
回渕グループ長の写真 グループ長 回渕 修治
  • 細胞の操作・管理技術の開発
  • 細胞の突然変異の解析
  • 細胞・組織・臓器における性(雌雄)差の解析
佐々木主任研究員の写真 主任研究員 佐々木 保典
  • 慢性炎症性疾患のモデルマウス構築
  • 慢性炎症性疾患の発症機構解明
  • 慢性炎症性疾患のマーカー探索
佐野主任研究員の写真 主任研究員 佐野 将之
  • 持続発現型RNAベクターの開発
  • 細胞改変技術の開発
  • 遺伝子発現制御技術の開発
熊谷主任研究員の写真 主任研究員 熊谷 雄太郎
  • 自然免疫、がん免疫の分⼦レベルでの解明
  • 免疫応答のバイオインフォマティクス
  • 免疫系動作原理の数理的理解と応⽤
川田主任研究員の写真 研究グループ付(兼務) 川田 健太郎
  • 細胞内制御ネットワークの動的特性を解析する基盤技術の構築
  • 機械学習を用いた一細胞プロテオミクス解析技術の開発
  • 複数階層にまたがる環境依存的細胞内制御ネットワークの解析

業績リスト

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