会長あいさつ

産業技術総合研究所の吉田勝です。2026年3月より、生物資源と触媒技術に基づく食・薬・材創生コンソーシアムの会長を務めております。故佐藤一彦前会長のご遺志を継承し、本コンソーシアムのさらなる発展に尽力してまいります。

地球上には、植物資源、藻類、木質バイオマスなど、多様な未活用生物資源が存在しています。これらはこれまで、主にセルロース系バイオマスを中心に、エネルギー、バイオ燃料、機能性材料といった分野で研究・利用が進められてきました。一方で、触媒的変換による高機能化・高付加価値化の観点では、依然として大きな可能性が残されています。今後、健康食品、化粧品、農業関連製品などの医療・健康分野や、ウェアラブル材料、エラストマー等の機能性材料分野における研究開発には、持続可能社会の実現に向けた新たな市場創出が期待されます。

私が研究部門長を務める触媒化学研究部門には、前身である触媒化学融合研究センター以来、多様な実用触媒技術を蓄積してきた研究者が集結しています。分子骨格や官能基の変換、新規官能基導入を通じた機能性物質の高付加価値化に加え、データ駆動型(DX)研究による合成法探索や機能予測の高度化も進めています。また、筑波大学と産総研の共同研究拠点である食薬資源工学オープンイノベーションラボラトリ(FoodMed-OIL)を活用し、筑波大学のバイオアッセイ技術と当部門の物質変換技術を融合することで、従来入手困難であった食薬資源中の希少成分を、より安価な原料から量的に供給することを目指しています。

本コンソーシアムは、実用触媒技術、DX技術、バイオアッセイ技術を中核とし、セルロース系バイオマスにとどまらない多様な生物由来資源の高機能化を通じて、医療・健康分野および機能性材料分野における研究開発の方向性提示と新たな市場開拓に取り組んでいます。今後も、会員の皆様への情報・技術提供や共同研究の促進を通じ、生物資源産業の発展に貢献してまいります。

会員の皆様には、本コンソーシアム活動の益々の活性化のため、引き続きご協力とご提言をいただけますよう、心よりお願い申し上げます。

生物資源と触媒技術に基づく
食・薬・材創生コンソーシアム

会長  吉田 勝

 

国立研究開発法人産業技術総合研究所 触媒化学研究部門
生物資源と触媒技術に基づく食・薬・材創生コンソーシアム事務局
E-mail:shoku-shoku.sec-ml[at]aist.go.jp( [at] → @ )