測定設備 Facilities

■産総研つくば北サイトの設備概要

電磁界標準研究グループでは、つくば市の産総研つくば北サイトに電波暗室3室とオープンサイト1か所を所有しております。
30 MHz ~6 GHz程度までのアンテナ測定、
20 MHz ~6 GHz程度までの電界測定が可能です。

 電界標準関連用電波暗室と3次元空間スキャナ装置

電界標準用電波暗室では、概ね900 MHz ~6 GHz(20 GHz程度まで可能)までの電界センサの特性測定が可能です。
20 MHz ~4 GHzまでの電界センサのjcss校正を GTEMセルを用いて実施しております。
電界センサは、放射イミュニティ試験に用いられる電界センサだけでなく、光電界センサの特性測定も可能です。

移動通信システム用基地局アンテナ等大型アンテナ、放射EMI測定用アンテナ測定用電波暗室(24 m x 15 m x 9 m)と円筒走査アンテナ近傍界測定装置

大型電波暗室では、第3世代(3G)、第4世代(4G)の移動通信システム用基地局アンテナ、各種レーダ用アンテナのアンテナ利得、放射パターン等の各種特性測定を円筒走査アンテナ近傍界測定法、産総研が開発したシングルカット近傍界遠方界測定法での測定が可能です。
第5世代(5G)に用いられる28 GHz帯のアンテナの特性測定も可能としており、多関節ロボットと光ファイバリンクを用いた測定が可能です。
さらに、1アンテナ法による放射EMI用アンテナである、ログペリオディックアンテナ、ダブルリッジドガイドホーンアンテナの湯空空間遠方界アンテナ係数測定、アンテナ利得測定も可能です。

 EMC測定用アンテナ校正用オープンサイト (50 m x 30 m)

オープンサイトでは、放射EMI測定用アンテナのjcss校正を実施しています。校正可能なアンテナは以下のとおり。

・ダイポールアンテナ(グランドプレーン上2 m)
・各種広帯域アンテナ(自由空間)
  - バイコニカルアンテナ
  - ログペリオディックアンテナ(LPDA)
  - ボウタイアンテナとLPDAを組み合わせた複合アンテナ
(通称バイログアンテナ)等

広帯域アンテナは、固定距離の自由空間アンテナ係数だけでなく、遠方界アンテナ係数、アンテナ利得の測定も可能です。

■産総研つくば中央の設備概要

 ミリ波帯アンテナ測定用電波暗室

ミリ波帯用電波暗室では、概ね1 GHz ~330 GHzまでの各種アンテナのアンテナ利得、アンテナ放射パターン等の測定が可能です。

・アンテナ近傍界測定装置:測定可能周波数 1 GHz ~ 50 GHz
  - 平面近傍界測定装置:捜査範囲 3 m x 3 m
  - 円筒走査近傍界測定装置:プローブ上下移動距離 3 m
・外挿法アンテナ利得測定装置:測定可能周波数 1 GHz ~ 50 GHz
・ミリ波帯用、外挿法アンテナ利得測定装置:
   測定可能周波数 50 GHz ~ 110 GHz、220 GHz ~ 330 GHz
・レーダ反射断面積(RCS: Rader cross section)測定装置:
   測定可能周波数範囲 75 GHz ~110 GHz
 被測定物:コーナリフレクタ、金属円柱、金属平面板他

 低周波用電波暗室と標準磁界発生装置

低周波用電波暗室では、30 MHz以下の周波数範囲における各種ループアンテナの磁界アンテナ係数の測定と100 kHz以下の周波数範囲における交流磁界センサの測定を実施しています。

以下は、代表的な測定例です。

・直径10 cmのループアンテナの磁界アンテナ係数のjcss校正を、9 kHz~30 MHzの周波数範囲で3アンテナ法により実施
・放射EMI測定用の各種ループアンテナの磁界アンテナ係数の測定を、20 Hz~30 MHzの周波数範囲で3アンテナ法や置換法により実施
・各種交流磁界センサの測定を、ヘルムホルツコイルを用いた標準磁界法により、100 kHz以下の周波数範囲と100 A/m以下の磁界強度の範囲で実施