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アジア太平洋は,地震・津波・火山噴火の大規模自然災害のリスクが高い地域です.2011年の東北地方太平洋沖地震のように,一旦大規模災害が発生すれば,高度に発達した国際経済社会では,サプライチェーンへの影響など,被災国のみならず,様々な国際的な問題に発展します.大規模自然災害への対策は,人間の安全保障として,経済の持続的発展のためにも重要です.アジア太平洋地域の地震及び火山災害軽減,リスク対策は,現在各国でさまざまな活動が行われていますが,各研究機関,関連組織の協力体制の確立,防災関連情報の共有化等が必要とされています.

2012年より発足したG-EVER(アジア太平洋地域大規模地震・火山噴火リスクマネジメント)コンソーシアムでは,G-EVER1ワークショップで採択したG-EVER1協定に基づき以下の活動を進めました. (1) アジア太平洋地域の協調,自然災害軽減の推進, (2) 災害時に役立つ各種災害情報の整備,共有, (3) G-EVER Hub サイトの構築, (4) データ交換,共有,分析のための国際標準化の推進, (5) 既存のVHub, IRDR, GEM, GVM, WOVOdat 等の各種プロジェクトとの連携, (6) ”borderless world of science ”の推進,世界基準ハザードマップの作成, (7) 研究者,ポスドク,学生等相互交流の推進, (8) 各種ワーキンググループの設立,個別のテーマ毎に横断的な活動の推進等.

G-EVER活動を円滑に進めるため, 2012 年 11 月より産総研所内にG-EVER 推進チームが発足しました. 2013 年 3 月 11 日には,産総研において第1回 G-EVER 国際シンポジウムを開催しました.また, 2013 年 10 月 19-20 日に,仙台において,第2回 G-EVER 国際シンポジウム,第1回IUGS・日本学術会議国際ワークショップを開催し,仙台合意を採択しました.2015年3月16日には,第3回国連防災世界会議において,アジア太平洋地域ハザード・リスク情報国際ワークショップを開催しました.現在, (1) 巨大地震のリスク評価 WG,(2) 巨大噴火のリスク評価 WG,(3) 次世代型火山災害予測システム WGの3つのワーキンググループ活動,そして,アジア太平洋地域地震火山災害図プロジェクトを進めました.このプロジェクトにおいて,2016年5月20日に,東アジア地域の地質調査機関と協力し,東アジア地域地震火山災害情報図を出版しました.アジア太平洋地域地震火山ハザード情報システムで,地震火山関連のハザード情報の閲覧公開を進めました.その後,ハザード情報システムは,2020年3月からCCOP地質情報共有プロジェクトで運用中のアジア太平洋地域地質ハザード情報システムに引き継がれています.また,火山災害の軽減のため,火山災害予測支援システムを開発し,世界中の第四紀火山に適用できるようにしました.

G-EVERプロジェクトは,東・東南アジア諸国間で災害情報を共有する上で主導的役割を果たし,地質災害情報図やウェブベースの災害情報共有システムなど,多くの研究成果を上げました。G-EVERコンソーシアムは,G-EVER1協定で謳われたその役割を十分に果たしたと思われます.このためG-EVERコンソーシアムは2020年3月末を以てその活動を停止し,GSJ内の推進チームを解散することとしました.本ウェブサイトは,これまでの活動と成果に関する情報提供・活動記録を目的としています.

2021年4月1日更新