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はじめに

  • 本データベースは,1981年に地質調査所から発行された「日本の火山(第2版)」や1999年に日本火山学会から発行された「日本の第四紀火山カタログ」などの従来の第四紀火山データベースでは認識されていない“第四紀”に活動した火山岩体および,“第四紀”に貫入・固結し,その後の隆起・侵食作用によって地表に露出した貫入岩体を採録しています.
  • “第四紀”の時代区分については,2009年に国際地質学連合(IUGS)によって,第四紀が正式に地質年代として認められ,その始まりを2.588 Maとする新しい定義が批准されました.本データベースはこの定義に従っています.

 

データ解釈に関する注意点

  • 本データベースは,公表済みの文献(論文・報告・学会講演要旨など)のデータを収集・整理したものです.複数の意見・解釈がみられる場合については,担当者の判断で選択あるいは併記,場合によっては既存文献を基に担当者が判断した根拠を記述しています.
  • 文献調査で最終判断がつかずに要検討と判断されるものは,「追加研究の必要性有」として明記の上,データベースに取り込んでいます.また,各データは現時点までに得られている調査研究結果に基づくものであり,今後の調査研究の進展に伴い大幅に変更される場合もあることをご承知おきください.
  • 各データは,収録されたそれぞれの文献に帰属します.個々のデータをご利用の際には,特に年代値に関する誤差や信頼度について,原著を確認していただきますようお願いします.現時点では,新たに第四紀に追加された期間(2.588 Maから1.806 Ma(ジェラシアン期))の火山岩体・貫入岩体に関するデータ,特に年代値に関するデータは多くありません.従って,本データベースでは,”第四紀”に活動した可能性のある火山岩体・貫入岩体の拾い漏れをできる限り少なくするため,データ採録の範囲を3 Ma以内としています.そのため厳密には,第四紀に帰属しない可能性のある火山岩体・貫入岩体も含まれている可能性があります.

 

収集項目と記述内容

  • 本データベースでは,“新規追加火山岩体・貫入岩体”と“既知の第四紀火山”に二分して,北海道,東北,関東甲信越,中部,伊豆小笠原,山陰,九州の7つの地域に整理してデータを採録しています.
  • “既知の第四紀火山”は,産業技術総合研究所の研究情報公開データベース(RIO-DB)で「地層・岩体・火山」事典 (地層名検索データベース)の「日本の第四紀火山Ver.1.49」を採録されている第四紀火山に該当し,それに記述されていない本データベースで新たに第四紀火山岩体・貫入岩体として加えられたものが“新規追加火山岩体・貫入岩体”に該当します.
  • 本データベースでは,新規追加火山岩体・貫入岩体に関する収集項目は下記のとおりです.
    • 火山岩体・貫入岩体名(地質に関する追加研究が必要な場合は仮称)
    • 地層名
    • 主要な位置
      • 標高
      • 緯度経度(グーグルマップ及び1/20万シームレス地質図への外部リンク)
      • 所在都道府県
      • 1/20万および1/5万地形図の範囲・形式・構造
    • 活動年代
    • 主な岩石
    • 新規追加の根拠
    • 引用文献
  • なお,既知の第四紀火山については「日本の第四紀火山Ver.1.49」のデータをそのまま使用しています.

 

使用上のご注意

  • 本データベースは,CD-ROM「第四紀火山岩体・貫入岩体データベース」(地質調査総合センター速報:西来ほか(編),2012)に採録されたデータを基に,地図上からも岩体を検索可能なクリッカブルマップを実装したものです.現バージョンのデータベースを引用する場合は以下の例に準じて下さい.
    文献引用例:
    西来邦章・伊藤順一・上野龍之(編)(2012) 第四紀火山岩体・貫入岩体データベース.地質調査総合センター速報 no.60,産業技術総合研究所地質調査総合センター.
    Nishiki, K., Itoh, J. and Ueno, T. (eds.) (2012) Database of Quaternary volcanic and intrusive rock bodies in Japan. Geological Survey of Japan Interim Report no.60, Geological Survey of Japan, AIST.
  • 今後,データの追加・更新を行った場合は,バージョンアップ版として公開していく予定です.
  • 本データベースはすべてのデータをウェブブラウザ上に表示します.
  • 本データベースの著作権は,産業技術総合研究所にあります.このデータベースの全部あるいは一部の文章および画像データを,無断でデータベース閲覧以外の目的に使用することはお断りいたします.これらを無断で他の電子メディアや印刷物などに転載することはできません.

 

更新履歴

  • 2021.10.07:
    幌別岳:位置情報を修正。 「北緯42度30分22秒 東経140度59分25度」
  • 2015.8.26:
    札幌岳:活動時期の誤記修正と、近年の学会発表に基づく活動時期の修正を行いました。 「活動時期:310~280万年程度」
    空沼岳:近年の学会発表に基づく活動時期の修正を行いました。 「活動時期:約300万年前程度」

 

作成

編集

西来邦章,伊藤順一,上野龍之

データ採録

新規追加第四紀火山岩体・貫入岩体
西来邦章,上野龍之,伊藤順一,山口珠美
既知の第四紀火山
「日本の第四紀火山Ver.1.49」(編集責任者:中野 俊)
https://gbank.gsj.jp/volcano/Quat_Vol/ の一部を再掲

システム設計・開発

宮城磯治,西来邦章

 

謝辞

  • 本出版物を作成するに当たり,地質情報研究部門長期変動研究グループの大山夫佐子さんにはデータ入力作業をお願いしました.ここに記して感謝します.本データベース作成は原子力安全・保安院(現 原子力規制委員会原子力規制庁)「平成23年度地層処分に係る地質評価手法等の整備」として実施しました.

 

問い合わせ先

独立行政法人 産業技術総合研究所  活断層・火山研究部門 地質変動研究グループ

伊藤順一

https://unit.aist.go.jp/ievg/ 最上部の「お問い合わせ」へ

 

第四紀火山岩体・貫入岩体データベース

地質調査総合センター速報 no.60

発行日 2012年11月19日
      2013年3月1日更新(クリッカブルマップ実装)

〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第7

独立行政法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター

出版物番号 AIST12-G63160

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