National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST)

所在地:〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第7

国立研究開発法人産業技術総合研究所
地圏資源環境研究部門
CO2地中貯留研究グループ

住 所

〒305-8567
茨城県つくば市東1-1-1 中央第7

グループ紹介

1. グループの目標

地球温暖化対策として二酸化炭素(CO2)の排出削減が求められる中、CO2の回収・貯留技術(CCS: Carbon dioxide capture and storage)への期待が高まっています。
国際エネルギー機関(IEA)の分析では、全球平均気温上昇を2°C以内に抑制するためには、2050年時点でCCS により17%の削減が必要との見積りもなされています。
このような状況を踏まえて、当グループでは、低コストのモニタリング技術の開発や、地化学および力学等を考慮に入れたCO2の挙動解析などを通して、安全に管理されたCO2地中貯留技術の確立を目指しています。

2. グループの活動内容

1) CO2地中貯留の実用化に向けた研究開発

安全かつ大規模・効率的なCO2地中貯留技術の実現に向けて、我が国の貯留層に適した実用化規模(100万トン/年)でのCO2地中貯留技術を開発するとともに、CCSの社会受容性の獲得を志向した研究開発を行うために、平成28年4月に二酸化炭素地中貯留技術研究組合が発足しました。
当グループは、本技術研究組合の一員として、経済産業省の「安全なCCS実施のためのCO2貯留技術の研究開発事業」の中で、弾性波探査を補完するモニタリング技術や長期遮蔽性能評価技術、水理-力学-地化学連成技術等について、研究開発に取り組んでいます。
また、リスク評価のための技術開発、法整備のためのデータ集積を行うとともに、長期挙動予測に不可避なシミュレーションおよびモデリング技術の研究開発も行っています。

2) 地圏環境技術に関する研究開発

地圏環境の利用と保全の観点から、地圏流体の挙動解析、挙動予測のためのシミュレーション技術開発、モニタリング技術開発、ならびに地化学研究、各種岩石実験などを行っています。
これらの研究成果は、CO2地中貯留促進の基礎となるみならず、CO2地中貯留以外の地熱資源開発などの分野においても適用可能となります。

3) その他の活動

共同研究の実施や技術研修生の受け入れなどを通じて、民間企業や国内外の研究機関との連携を進めています。
また、CO2地中貯留に関連した学会や各種会議などにおいて、各グループ員が積極的な活動を行っています。

3. グループの研究予算

  • NEDO「CCUS研究開発・実証関連事業/安全なCCS実施のためのCO2貯留技術の研究開発」委託費
  • JOGMEC「カーボンリサイクルCO2地熱発電技術」委託費
  • NEDOムーンショット型研究開発事業「LCA/TEA の評価基盤構築による風化促進システムの研究開発」委託費
  • 次期SIP課題候補「海洋安全保障プラットフォームの構築」Feasibility Study 委託費
  • 民間共同研究・技術コンサルティング
  • 運営費交付金