Theme個別研究課題
フレキシブルキャパシタの研究開発
- Ni箔上のセラミックスキャパシタ成膜
研究のキーワード
レーザー、フレキシブル、キャパシタ
研究の目的
省スペース化の需要を満たす狭所・曲所に搭載可能なフレキシブル誘電体デバイスの製造のために、金属箔上に高結晶性の誘電体セラミック薄膜を直接成膜する技術が求められています。私たちのグループでは機械強度の劣化やしわの発生を引き起こす従来の一体焼成手法ではなく、光結晶化技術を駆使することで機械特性劣化の課題を克服しフレキシブルキャパシタやフレキシブル圧電センサーの開発を進めています。
研究の成果
厚さ10µmという極めて薄い金属箔上に光結晶化により誘電体セラミックスを直接成膜することでフレキシブルキャパシタを製造することができました。高結晶性・緻密性が求められる誘電体デバイスにおいて、光プロセスの条件最適化によりこれらの要件を満たすことに成功しました。さらに、光プロセスの利点として熱影響部が極限まで抑制されているために、金属箔の反りやしわの発生、機械特性の劣化が引き起こされていません。高い誘電特性と機械特性の両立したこのデバイスは、狭所に搭載可能なデカップリングキャパシタや、構造物の高負荷曲面に搭載可能なモニタリングセンサとしての応用が期待されます。
参照情報(外部発表や特許、関連リンクなど)
- M. Fukuda, Y. Kitanaka, and T. Nakajima, "Photo-Assisted Epitaxial Growth from Nanoparticles to Enhance Multi-Materialization for Advanced Surface Functionalization" Nanoscale 16, 22374, (2024).
- 特願2024-046506 (福田 真幸、北中 佑樹、山口 巖、野本 淳一、中島 智彦)
- 特願2024-046819 (福田 真幸、北中 佑樹、山口 巖、野本 淳一、中島 智彦)