X線CTによる異物観察

事例No.

OK-0040

概要

製品中に異物など他の物質が含まれており、それを非破壊で観察することが求められる場合があります。このような非破壊での検査・分析に関しては、X線CTを用いた分析が有効です。ここでは、X線CTでゴムに埋没した異物の形状と埋没位置を観察しました。

お困りごと・要望

異物の任意の方向から形状を観察したい。非破壊で観察したい。

事例提供機関

サンプル

ゴム製品中の埋没異物

分析方法

埋没異物を周辺部ごとX線CTで観察しました。

分析結果

埋没異物の形状、埋没位置は結果画像1のとおりです。
また、その成分は重元素(金属など)主体ではなく軽元素主体と考えられますが、この画像のみでは詳細はわかりません。
そこで、光学顕微鏡像とX線CT画像を参照して異物断面を作製し、SEM観察とSEM-EDX分析を行ったところ、”埋没異物”は空洞ではなく物体であり、C、Oが検出されました。
以上から、埋没異物はC、Oを含む有機物と推測されます。

関連装置

SKYSCAN1173 (Bruker microCT社製)

開放機器データベース
走査電子顕微鏡

コメント

非破壊で異物のおおよその内容が推測できるため、異物が少数で採取が困難な場合に有用です。

適用可能な材料

樹脂・ゴム一般