パルス法NMRによる硬化劣化層の検出

事例No.

OK-0028

概要

次亜塩素酸がエチレンプロピレンゴム(EPDM)表面に形成する劣化層の脆化を検出する。

お困りごと・要望

材料劣化の程度を知りたい。塩素劣化のメカニズムを知りたい。

事例提供機関

サンプル

カーボンブラックを配合したEPDMのパーオキサイド架橋物を、弱酸性の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬したサンプル。

分析方法

劣化したサンプルと回収した黒粉のパルス法NMR測定を行って、分子運動性が凍結した成分(不動化成分)を検出し、定量する。

分析結果

・黒粉は分子運動が凍結した不動化成分が60%を占める。劣化層が脆化して脱落すること明らかにした。
・不動化成分の量(FSS)は、高温、高濃度で顕著に増加し、異物発生のリスクが増大することを明らかにした。

関連装置

Bruker、minispec mq20

開放機器データベース
日本電子、JNM-MU25

コメント

参照:「OK-0025: ゴムの内部への遊離有効塩素の浸透性の評価」、「OK-0026: ゴムの塩素劣化現象の形態観察」、「OK-0027: ゴムの劣化層が材料強度に及ぼす影響の解明」、「OK-0029: プラスチックへの遊離有効塩素の浸透性の評価」 」、「OK-0030: 次亜塩素酸が形成する劣化層の厚さの予測」、「OK-0031強度劣化を予測するための力学試験」

適用可能な材料

ゴム一般