ポリウレタンエラストマーのハードセグメント凝集相とソフトセグメント結晶の定量

事例No.

OK-0023

概要

加水分解したポリウレタンエラストマーのハードセグメント凝集相とソフトセグメント結晶を評価する。

お困りごと・要望

劣化のメカニズムを知りたい。劣化による物性変化の原因を知りたい。

事例提供機関

サンプル

エステル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)
TPUの促進加水分解劣化物(80℃、95RH%)

分析方法

サンプルのパルス法NMR測定を行い、分子運動性が凍結したSS成分の量(FSS)としてハードセグメント凝集相とソフトセグメント結晶の量を定量する。

分析結果

・劣化材は30℃でソフトセグメント結晶の分だけSS成分が多い。ハードセグメント凝集相は同程度。
・未劣化材は伸長によってSS成分が増加し、除荷後も保持。
・劣化材は伸長によるSS成分量の変化は小さいが、除荷後に増加。

関連装置

Bruker、minispec mq20

開放機器データベース
日本電子、JNM-MU25

コメント

事例「OK-0021: 加水分解したポリウレタンエラストマーのDSCによる評価」 、「OK-0022加水分解したポリウレタンエラストマーのX線回折による評価」、 「OK-0024: ポリウレタンエラストマーのソフトセグメントの運動性の評価」も参照のこと

適用可能な材料

ポリウレタンエラストマー