パルス法NMRによるEPDMの網目鎖濃度の評価

事例No.

OK-0008

概要

エチレンプロピレンゴム(EPDM)のスピン‐スピン緩和挙動を解析して網目鎖濃度を評価する。

お困りごと・要望

補強性フィラーを配合したゴムの網目鎖濃度が分からない。架橋密度を簡便に知りたい。

事例提供機関

サンプル

パーオキサイドの配合量が異なるEPDMの純ゴム配合架橋物。カーボンブラックを変量したEPDM未加硫物。

分析方法

純ゴムサンプルの温度を変えてスピン‐スピン緩和を解析し、膨潤法によって算出した網目鎖濃度とNMRによる網目鎖濃度パラメータ(FHS/T2HS )の間に一次の線形関係が得られる条件を見出す。

分析結果

・高温で測定した検量線で一次の線形関係が成立した。室温近傍で行ったNMR測定では網目鎖濃度の決定は困難であった。
・カーボンブラック充填の影響はほとんどなかった。
・高温での純ゴムの検量線によって補強性フィラーを配合したEPDMの網目鎖濃度を簡便に算出可能と分かった。

関連装置

Bruker、minispec mq20

開放機器データベース
日本電子、JNM-MU25

コメント

パルス法NMRによる網目鎖濃度の評価では測定条件の設定が重要。
事例「OK-0007: パルス法NMRによるNRの網目鎖濃度の評価」も参照のこと。

適用可能な材料

ゴム一般