フタル酸エステルの定量分析

事例No.

AC-0053

概要

RoHS指令の特定有害物質である4種のフタル酸エステルについて、プラスチック製品中の濃度を測定し、リサイクル性の可否を判断した。

お困りごと・要望

廃プラスチックをリサイクルしたいが、RoHS指令の特定有害物質の濃度が基準値以下か判断したい。

事例提供機関

サンプル

廃プラスチック製品

分析方法

4種の廃プラスチック製品を試料とした。熱分解炉を備えた質量分析装置(写真1)を用い、試料約0.5mgを熱分解炉中で320℃まで加熱した。試料から揮発した低沸点成分をガスクロマトグラフで分離した後、質量分析計を用いてフタル酸エステル量を定量した。

分析結果

RoHS指令で規定されているフタル酸エステルのしきい値は1000 ppmである。全ての試料において、いずれのフタル酸エステル濃度もしきい値以下であった(図1)。そのため、これらの廃プラスチック製品はマテリアルリサイクルに使用可能であることがわかった。4種のフタル酸エステルのうち、DEHPは全ての試料から検出され、13 ppmから46 ppmの範囲であった。DIBP、DBPの有無は試料に依存し、数ppmから14 ppmの範囲で検出された。なお、BBPはいずれの試料においても検出限界以下であった。

関連装置

熱分解炉:EGA/PY-3030D(フロンティア・ラボ)
GC/MS:GCMS-QP2020NX(島津製作所)

コメント

前処理が不要な上、迅速にフタル酸エステル濃度を評価することができます。

適用可能な材料

汎用樹脂、エンプラ、複合材料(樹脂)、樹脂フィルム、再生プラ