少量でのゴムサンプル試験片作製
事例No.
AC-0009
概要
40g程度のゴムサンプルを専用金型でホットプレスで加硫加工してシートを作製、次いでダンベル試験片を専用打ち抜き機で作製。
お困りごと・要望
少量ゴムサンプルで強度試験片を作製したい。
事例提供機関
サンプル
分析方法
ゴムサンプルを、必要に応じて、素練や添加剤を配合して、混練を行い、ホットプレスを用いて加硫成形を行う。液体状のゴム素材(ラテックス等)の場合、添加剤ゆフィラーの効果を検証するために試験片を作製する場合は、自転・公転ミキサー等を用いて混合し、次いで乾燥してゴムシートを作製する。得られたゴムシートは、素練・混練を必要に応じて実施する。ホットプルスで作製した加硫成形シートは、必要に応じて、温度・湿度が一定の実験室(恒温恒湿室)に適切な時間静置して、成形時のひずみ等を緩和させる。その後、ライトボックス等で透かして欠陥の有無を確認し、打ち抜き機で試験片(JIS3号)を作製する。
分析結果
ホットプレスによる加硫成形は、手動で行うため、材料物性の再現性を向上させるために、試験用金型(プレスシート用)は、予めホットプルスを用いて所定温度で加温しておき、その間に、混練したゴム材料を計量しておく。所定時間加温された金型を取り出し、迅速にゴム材料を充填する。混練後は、塊状となっているため、作業性と材料の金型充填を高めるため、必要に応じて、裁断しておく。ホットプレスによる加硫成形では、手作業による再現性低下を防ぐため、ストップウォッチで時間を計測することも必要。所定時間、ホットプレス加硫成形した後、金型から取り出し、温度や湿度が一定の実験室(恒温恒湿室)に保管し、打ち抜き機で試験片を作製する。ホットプレス成形の場合、成形シートの向きによる物性の違いは少ないが、オープンロール等で作製したシートでは、フィラーの配向が起こっている場合が多いため、試験片の打ち抜き方向には注意が必要。
関連装置
コメント
ゴム材料の強度試験として、樹脂等とは異なり、曲げ強度試験や衝撃強度試験は実施されることが少ない。引張強度試験結果は、材料中のフィラーの分散や配向等が顕著に表れるため、試験片の打ち抜き方向が問題になる場合がある。
適用可能な材料
各種ゴム材料,ゴム用各種添加剤、各種フィラー(補強剤)