2023年度 講座内容
第5回 MI体験講座(1) 第6回 シミュレーション入門講義(1) 第7回 MI集中講義(1) 第8回 コンソーシアム活動紹介
第9回 MI集中講義(2) 第10回 シミュレーション入門講義(2)
第4回 実験データの収集と活用(2) 第5回 実験データの収集と活用(3) 第6回 MIの事例紹介とパネルディスカッション
2021~2022年度 講座内容
第1回 MI入門講義(1) 第2回 MI入門講義(2) 第3回 MI入門講義(3) 第4回 MI入門講義(4)第5回 MI体験講座(1) 第6回 シミュレーション入門講義(1) 第7回 MI集中講義(1) 第8回 コンソーシアム活動紹介
第9回 MI集中講義(2) 第10回 シミュレーション入門講義(2)
開催回 | 開催日時 | 講 座 内 容 |
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第1回 | 2022年3月30日(水) 14:00-16:00 |
1.講座開講式 →資料 →動画 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 総括研究主幹 青柳 岳司) 2.MI入門講義(1) →資料 →動画 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 材料インフォマティクスチーム 研究チーム長 三宅 隆) 3.シミュレータ紹介講座 →資料 →動画 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 総括研究主幹 青柳 岳司) |
第2回 | 2022年4月22日(金) 13:30~15:30 |
MI入門講義(2) データ駆動型材料開発のためのデジタル環境 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 材料インフォマティクスチーム 主任研究員 安藤 康伸)
概要: 本入門講義では、まず初めにデータ駆動型材料開発を実施するためのデジタル環境、特に各オペレーションシステム(Windows/Mac/Linux)の互換性、Python開発環境、バージョン管理システムに関する基本的な情報について述べる。加えて、MIを実施するにあたってのデータ処理フローと課題設定の重要性について、講演者の研究事例を挙げながら解説する。
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第3回 | 2022年5月20日(金) 13:30~15:30 |
1.MI入門講義(3)-1 ベイズ最適化 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 材料インフォマティクスチーム 研究員 深澤 太郎)
概要: 材料探索の手法としてのベイズ最適化を紹介します。ベイズ最適化において重要なベイズ推定および探索と活用の概念について初歩的な説明を行います。
2.MI入門講義(3)-2トポロジカルデータ解析 その1 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 材料インフォマティクスチーム 主任研究員 中村 壮伸)
概要: 本入門講義はトポロジカルデータ解析(TDA)とよばれる手法について概説する二回の講義の第一回目です。まずデータ駆動材料開発でトポロジーや幾何学の考え方が活かされているのかを紹介します。さらに、TDAで扱う典型的なタスクを見ることによって、TDAがどういうデータ処理を得意とする手法であるのかということを知っていただきます。
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第4回 | 2022年6月17日(金) 13:30~15:30 |
1.MI入門講義(4) トポロジカルデータ解析 その2 --理論背景と物質系への展開編--- (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 材料インフォマティクスチーム 主任研究員 中村 壮伸)
概要: 本入門講義はトポロジカルデータ解析(TDA)とよばれる手法について概説する二回の講義の第二回目です。
まず前回の講義で未定義のまま用いられていた「穴」の定義の概要を紹介します。次にパーシステントホモロジーが持つデータ解析方法としての代表的特徴を紹介したのち、MDシミュレーションで実現される典型的な相(気相、液相、結晶相)がどのように表現されるのかを紹介します。最後に実際の材料研究においてどのような使われ方がなされているのかについて、ガラスと高分子メルトを例に紹介します。
2.MI体験講義 (1) のアナウンス(機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 材料インフォマティクスチーム 研究員 松村 太郎次郎)
概要: 本講義では,7/22開催のMI体験講座(1)に関する事前アナウンスとして,体験講座の概要,対象受講者および,応募方法について説明する.
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第5回 | 2022年7月22日(金) 13:30~15:30 |
MI体験講座(1)
概要: 体験講座では、産総研つくばセンターにご来所いただき、(1)RとRStudioの導入、(2)RStudioの基本操作、(3)EMpeaksR入門、(4)EMpeaksRを使った模擬データ解析などを体験していただきます。
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第6回 | 2022年9月16日(金) 13:30~15:30 |
1.シミュレーション入門講義(1)-1 量子化学計算の基礎と応用 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 量子化学・分子シミュレーションチーム 主任研究員 崔 隆基)
概要: 本講義では、量子化学の計算手法の基礎となる理論を解説しGaussianのような具体的な量子化学プログラムを利用して実際にどのような計算結果が得られ、研究開発現場でどのように活用されたのかを講演者の過去の研究成果を例として紹介する。
2.シミュレーション入門講義(1)-2分子動力学シミュレーションの基礎 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 量子化学・分子シミュレーションチーム 主任研究員 森下 徹也)
概要: 本講義では、分子動力学(MD)シミュレーションの基礎を解説します。講義の前半では、原子の運動方程式の数値積分法を紹介し、ミクロな振る舞いをシミュレートする具体的な手順を解説します。後半では、物質のマクロな材料特性をMDデータから評価するための基礎理論を紹介します。MDデータ解析において統計力学が果たす役割に重点を置きますので、初心者を含めて統計集合を復習したい方にもお薦めです。
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第7回 | 2022年10月21日(金) 13:30~15:30 |
MI集中講義(1) 1.メゾスコピックシミュレーションに必要なパラメータの分子動力学計算に基づいた評価 (東京大学 大学院新領域創成科学研究科 特任教授 岡崎 進 先生)
概要: 溶液中における高分子の凝固をともなうプロセスに対する動的SCF計算やDFT計算などのメゾスコピックシミュレーションに必要な混合の自由エネルギーや界面の過剰自由エネルギーなどを、ミクロな立場からMD計算に基づいて定量的に評価する方法について検討する。前者に対しては、従来はχ-パラメータとして半経験的に求められていたり、あるいはエンタルピー項のみを考慮して推算されてきていたが、ここではMD計算における熱力学的積分法、BAR法などに基づいて自由エネルギーとして厳密に評価し、それをχ-パラメータへと変換する。また、界面の過剰自由エネルギーについても、ミクロな接触角をMD計算により測定し、これからマクロな接触角を見積もり、界面張力として定量的に評価する。時間があれば、相互拡散係数の評価についても触れる。
2.密度汎関数理論に基づく第一原理計算の基礎と応用(東京大学 物性研究所 計算物質科学研究センター 教授 尾崎 泰助 先生)
概要: 本講座では密度汎関数理論に基づく第一原理電子状態計算の基礎と応用に関して講義を行う。最初に密度汎関数理論の基本的な考え方とKohn-Sham法の枠組みを解説し、局所密度近似(LDA)や一般化勾配近似(GGA)の一般的な計算精度を議論する。次に我々のグループで開発を進める汎用的第一原理電子状態計算ソフトウエア:OpenMXとその応用事例を紹介する。
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第8回 | 2022年11月18日(金) 13:30~15:30 |
コンソーシアム活動紹介 「拡張OCTAの紹介とハンズオン」 (旭化成株式会社 デジタル共創本部 インフォマティクス推進センター(IFX) 青柳 岳司 様) (産総研 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター ソフトマテリアルシミュレーションチーム 主任研究員 高橋 和義)
概要: 「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト(超超プロ)」において、AI活用による材料開発の加速などを目的として「ソフトマテリアルのための統合シミュレータ:OCTA」の機能拡張が実施され、その成果の一部は現在公開されているOCTA8.4に搭載されています。本講座では超超プロにおいて開発されたOCTAの拡張機能を紹介するとともに、簡単なハンズオンにより拡張OCTAを体験していただきます。
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第9回 | 2022年12月16日(金) 13:30~14:30 |
MI集中講義(2)「原子スケールからの材料シミュレーション」 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 第一原理計算シミュレーションチーム 上級主任研究員 宮本 良之)
概要: 材料インフォマティクスの重要なツールとしてマテリアルシミュレーション、とくに原子スケールからの第一原理シミュレーション技術の重要度は増してきている。本講演は第一原理計算の非専門家の聴講者を対象にしており、このシミュレーションでは何がどのようにして行われているのかを詳細になりすぎない程度に紹介し、材料シミュレーションを全くのブラックボックスとして使用するのではなく、おおむねどのような原理で行われているのかの「肝」になるところを理解して使用していただき、材料インフォマティクスに活用していただくことを目的にしている。
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第10回 (最終回) |
2023年1月20日(金) 13:30~15:30 |
シミュレーション入門講義(2) 1.「有限要素法シミュレーションの基礎と応用」 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター プロセスシミュレーション・インフォマティクスチーム 主任研究員 澤田 有弘)
概要: 固体の変形や流体の流れのシミュレーションの分野で広く用いられている有限要素法と呼ばれる計算手法を紹介、解説します。応用、発展として、流体と固体、気液界面などを一緒に計算するマルチフィジックス有限要素法に関する研究開発も紹介します。事例として、柔軟体の流体励起振動、液中における粒子沈降、気液混相流、均質化法による多孔体内部流れの計算などを時間の許す範囲で紹介します。また、一口に固体や流体のシミュレーションと言いましても、現象の特性や難易度に応じて様々な計算手法が日々研究されています。そのため続く「粒子法シミュレーションの基礎と応用」も聴講頂くことで、多角的な研究開発の世界を垣間見て頂けると思います。
2.「粒子法シミュレーションの基礎と応用」(機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター プロセスシミュレーション・インフォマティクスチーム 主任研究員 近藤 雅裕)
概要: 粒子法は、有限要素法や有限体積法などのメッシュを用いる方法と比べて、自由表面を直接的に追従することができるため、大変形する流体や固体のシミュレーションに適した連続体の計算手法です。本講義では、粒子法の基本的な考え方を解説します。また、後半では、粒子法に関する先端的な計算技術を紹介するとともに、流体や固体が大変形して流れる様々な問題に適用できることを示します。
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2023年度 講座内容
第1回 MIとデータの基礎と現状 第2回 データ生成シミュレーション 第3回 実験データの収集と活用(1)第4回 実験データの収集と活用(2) 第5回 実験データの収集と活用(3) 第6回 MIの事例紹介とパネルディスカッション
開催回 | 開催日時 | 講 座 内 容 |
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第1回 | 2023年7月24日(月) 14:00-16:00 |
1.主催者挨拶
2.講座概要説明 3.講義: タイトル:MIとデータの基礎と現状 (機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 総括研究主幹 森田 裕史)
概要(2.と3.合わせて): 本講座では、2023年度の講座における概要を説明し、今年度の講座にて重要と思われるMIとデータの基礎について説明する。なお、一部については、昨年度の内容の復習として、昨年度と同内容の説明を行う。
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第2回 | 2023年10月13日(金) 14:00-16:00 |
「データ生成シミュレーション」 タイトル:高分子材料研究における実験・シミュレーション・機械学習の協奏 (大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所 教授 吉田 亮 先生)
概要:高分子材料を主な対象として機械学習の様々な適用事例を解説しながら,マテリアルズインフォマティクスの諸問題を論じる.特に,高分子液晶の予測,量子化学計算と機械学習を活用した高分子相溶性の予測,全原子古典分子動力学シミュレーション高分子物性自動計算ソフトウェアRadonPyを用いたデータベース構築と高分子材料自動設計,転移学習による実験・シミュレーションのキャリブレーション,Sim2Real転移学習のスケーリング則などの話題を取り上げる.
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第3回 | 2023年11月14日(火) 14:00-15:30 |
「実験データの収集と活用(1)」 タイトル:触媒インフォマティクスの現状および実験データ収集・解析方法 産総研 触媒化学融合研究センター デジタル駆動化学チーム チーム長 矢田 陽
概要:触媒は石油化学工業プロセスや医薬・農薬・機能性材料などの製造プロセス、ダイオキシン分解や自動車の排気ガス処理などの環境浄化、水素製造や燃料電池などの省資源・省エネルギープロセスに至るまで、非常に広範な分野で欠かせないものとなっている。それぞれの分野に適した触媒を効率的に開発するために、近年、インフォマティクスを活用した触媒開発が注目されている。本講座では、触媒インフォマティクスの現状や国内外の取り組み事例などについて紹介する。また、実際に触媒インフォマティクスによって触媒開発を実施する上で必要な実験データ収集・解析等について、注意すべき点などについて述べる。
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第4回 | 2023年12月15日(金) 14:00-15:30 |
実験データの収集と活用(2) タイトル:セラミックスプロセスインフォマティクスの現状および実験データ収集と活用事例 産総研 極限機能材料研究部門 首席研究員 申 ウソク
概要:最近の材料・デバイスの研究では、新物質の組成と物性の多様化と合成パラメーターの精密化と分析工数の追加により実験条件が膨大に拡大し、従来のような実験最適化を研究者及びその補助員自らが行うには限界がある。本講演は、研究開発の生産性を向上させる取り組みとして、ロボットによる自動化、ハイスループット実験、データ駆動型研究との連携の事例を紹介しながら当該分野の進捗と課題を解説する。
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第5回 | 2024年1月19日(金) 14:00-15:30 |
実験データの収集と活用(3) タイトル:未来を切り拓くAIとDXが導く材料・化学の新たな地平:マルチモーダルAIとその応用展開 産総研 ナノカーボンデバイス研究センター 研究センター長 畠 賢治
概要:この講演では、AIとDXが材料科学及び化学研究開発にもたらす変革を、核心的なポイント、全体概観、具体例を用いて解説します。AIとDXの影響による研究方法の変化と、その効果について概説した後、AIモデル開発の手法とその実用性を示します。特に、産総研で開発されたマルチモーダルAI技術を取り上げ、複雑な材料データの分析や機能予測の例を紹介します。また、この技術を用いたプロジェクトと、GI基金事業でのカーボンナノチューブを使用した不揮発性メモリ開発に焦点を当てます。
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第6回 (最終回) |
2024年2月14日(水) 14:00-16:00 |
「MIの事例紹介とパネルディスカッション」(公開講座) ① 講演「磁性材料における物性データ創出とその活用」 産総研 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター(CD-FMat) 材料インフォマティクスチーム 研究チーム長 福島 鉄也
概要 データ駆動型研究においてデータの高品質化は最も重要なパートである。試料合成技術の発展に伴い、高・多機能性実現のため対象系は単純な化学量論的化合物だけでなく、多元合金や複合構造材料、さらには準安定材料へ広がっている。本発表ではスーパーコンピューター「富岳」等でのハイスループット計算によるデータ創出、広範囲に及ぶ高次元のマテリアルデータの解析、材料設計に有用な情報の抽出について紹介する。
② パネルディスカッション「MIの未来について展望する」モデレータ:森田 裕史(CD-FMat 総括研究主幹) パネラー:安藤 康伸(CD-FMat 材料インフォマティクスチーム 主任研究員) 中村 恒夫(CD-FMat 量子化学・分子シミュレーションチーム 研究チーム長) 福島 鉄也(CD-FMat 材料インフォマティクスチーム 研究チーム長) 松本 純一(CD-FMat プロセスシミュレーション・インフォマティクスチーム 研究チーム長)
概要 2年間、データ駆動材料設計に向けたインフォマティクス技術について、NEDO講座として開催してきた。今回は、マテリアルズインフォマティクスが今後どのように展開され、発展していくのかについて、これまで講師を担当いただいたパネラーにお集まりいただき、MI技術を展望します。
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