1970年代半ばのオイルショックなどを経て、日本は世界でも早い時期から太陽光発電の開発と普及に力を注いできました。そして近年、世界的なエネルギー資源の供給状況に現実に不安が生じてきたことを受けて、再生可能エネルギーへの需要は急速に高まっています。
その一つである太陽エネルギーは膨大な資源量を持つ永続的なクリーンエネルギーであるだけでなく、近年の価格低下によって、世界的には最も安価なエネルギー源の一つになりつつあります(図1)。このため、導入量が非常に速いペースで増加しています(図2)。
2016年末時点での世界の累計設備容量が約300GWp(ギガワットピーク)、電力供給量に占める割合は1.5%程度でしたが、今後さらに桁違いの増加が見込まれています(図3)。
産業面では、太陽電池そのものについては低価格品から高付加価値品まで市場のニーズが多様化する一方、安価になってきた太陽光発電の電力をうまく活用するため、スマートグリッドや蓄電池等の関連産業が拡大しています。
当センターではこのような状況を念頭におきつつ、研究開発、人材の育成、関連産業への技術的支援などを通じて、太陽光発電のより一層の性能向上と普及に貢献する活動を行っています。
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