予測を上回る速度で普及
近年の価格低下に支えられ、太陽光発電は2016年末時点で世界の導入設備量が約300GWpに達し(図1)、世界の電力供給量に占める割合が約1.5%に達したと見られています。これは過去の主立った予測を上回るペースです。
今後もさらに桁違いの量が普及すると予測されており、今のペースの場合、2030年頃に太陽光発電が世界の電力の1~2割程度を供給するようになると見られています(図2)。
世界的な問題の解決に向けて
一方で化石燃料の利用に伴う環境汚染や政治的問題、温暖化への対策を十分速く進めるためには、現在見込まれている対策だけでは不足しており、太陽光発電についても、上記のような予測よりもさらに普及速度を上げることが期待されます。そのためには、下記のような取り組みが必要と見られています(*1)。
(1)太陽電池のさらなる性能向上とコスト低減
(2)今以上の生産・導入ペースの加速
(3)電力系統の柔軟性の向上
(4)運輸・冷暖房等の電化促進
(5)蓄電技術や、電力から他形態のエネルギーへの変換技術の進展
挑戦的な目標ではありますが、こうした事柄について十分な進展が達成されれば、例えば2030年までに世界の電力の3~5割程度を供給することも、技術的には可能と見られています。
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