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1,4-ジオキサン詳細リスク評価書概要
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1,4-ジオキサンは抽出・精製・反応用溶剤として広く用いられている有機化合物である。本詳細リスク評価書では、わが国に居住する一般の人々を対象に、1,4-ジオキサン暴露による健康リスクを定量的に評価した。
評価の内容は以下のとおりである。
環境媒体中の濃度実測結果や、PRTR集計結果の情報等から、1,4-ジオキサンのヒト暴露経路として、大気経由(吸入)、飲料水経由(経口)、および洗剤製品使用に伴う直接的な暴露(吸入、経皮)を考えるべきであるとの結論を得た。
各経路の暴露量については、環境媒体中1,4-ジオキサン濃度、媒体摂取量といったパラメータの変動や個人差を定量的に扱い、モンテカルロ・シミュレーションを行うことによって、分布として推定した。
1,4-ジオキサンの有害性を評価した結果、エンドポイントとして発がんを選択した。1,4-ジオキサンの遺伝毒性はおおむね陰性と考えられており、また、動物実験で認められた腫瘍は1,4-ジオキサンの細胞障害性を基礎とした代償性の細胞増殖による発がんプロモーション作用によるもので、ヒトでも同様のメカニズムで発がんする可能性があることから、定量的な発がん性評価には、閾値があるとの前提を適用し、経口および吸入の無毒性量を設定した。同時に、不確実性係数を設定した。
無毒性量を推定暴露量で割ることによってMOEを算出し、これを不確実性係数と比較することによって、リスク評価を行った。一般の人々については、リスクの懸念はないとの結論を得た。また、ある高排出事業所近傍に居住する人々については、一定の条件のもとでリスクの懸念があるものの、当該事業所の排出削減対策としては、中期的なもので十分であるとの結論を得た。 |
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1,4-ジオキサン詳細リスク評価書は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託のプロジェクト「化学物質のリスク評価及びリスク評価手法の開発」のテーマ「リスク評価、リスク評価手法の開発及び管理対策の削減効果分析」の研究成果です。 |
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エグゼクティブサマリー(PDFファイル,315KB,12頁)
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評価書の全文は、「詳細リスク評価書シリーズ 2 1,4-ジオキサン」(丸善株式会社)として 2005年2月に刊行されている。(ここをクリック)
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