★大気・環境中、生体や材料に含まれる微量物質などを高性能に分析できる質量分析装置を研究開発しています。
★ガス状試料の標準的分析法は、電子イオン化−四重極質量分析法ですが、各種欠点があります。本研究ではイオン付着イオン化法(IA)と飛行時間質量分析法(TOF)を原理とする卓上サイズの質量分析装置(IA-TOF)を開発し、@分子を壊さずにソフトイオン化し、A迅速・直接(リアルタイム)計測、B高精度計測(高い質量分解能)、C軽質量から重質量まで広い質量範囲の計測に成功しています。
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Fig.2(左)大気圧の窒素ガスで希釈した微量ベンゼン(C6H6)の分析例
試料分子MにリチウムイオンLi +を付着させてアダクトイオン(M+Li+)を生成します。試料を壊すこと(フラグメント)が無いので、混入した不純物(水)も同定できます。高い質量分解能により精密分析できま。 |
Fig.3(上)高分子材料(ポリスチレン)の熱分解生成物の測定例
高い質量分解能、軽い質量から重い質量まで広い質量範囲の計測を実現しています。時々刻々と変化する現象をリアルタイムで計測できます。
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Fig.1 IA-TOF分析装置の模式図および卓上サイズ(約50cm×80cm)の分析装置
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