工学計測標準研究部門

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  • 基礎物理定数である「アボガドロ定数」を精密測定し、質量の単位「キログラム」を原子の数に基づいて定義するための5 kgの28Si同位体濃縮結晶(左)およびこの結晶から研磨した2個の1 kg球体(右)

  • 光周波数の精密制御によってシリコン球体の形状(直径約94 mm)を原子レベルの精度で計測するレーザー干渉計

  • シリコン球体の空気中と真空中の表面特性の差を評価するための真空チャンバーを備えた分光エリプソメーター

  • 日本国キログラム原器(左)および質量標準のために開発された1 gから1 kgのNMIJ参照組分銅(右)

  • 大質量分銅の高精度校正のために開発した質量比較器による5000 kg分銅の校正(左)および50 kg分銅の校正(右)

  • 電磁気力による新しい質量標準の実現と力学系計測標準(力、圧力、トルク等) の設定に必要な絶対重力計(左)および重力測定の国際整合性を確保するために参加した国際比較参加の様子(右)

産業・科学分野の技術基盤となる質量標準の供給および関連する計測技術の開発を行っています。また、アボガドロ定数を精密測定し、質量の単位であるキログラムを基礎物理定数によって再定義するための研究を国際研究協力「アボガドロ国際プロジェクト」のメンバーとして実施しています。

研究テーマ

  1. 質量標準の供給
    現在、質量の単位「キログラム」は国際度量衡局(BIPM)に保管されている「国際キログラム原器」の質量によって定義されています。この国際キログラム原器を基準として質量が測定された「日本国キログラム原器」が我が国の質量の国家標準です。日本国キログラム原器を基準として、国際整合性の確保された質量標準を産業・科学分野に供給しています。

  2. キログラム定義改定のためのアボガドロ定数決定
    「キログラム」は120年以上前に製作された世界で唯一の分銅「国際キログラム原器」の質量として定義されています。近年の質量測定技術の飛躍的な向上により、この「国際キログラム原器」の質量変動が顕著に観測されるようになり、その安定性が疑問視されています。そこで、分銅のような人工物に頼らずにキログラムを定義する新しい方法が世界各国で検討されています。質量標準研究グループでは、28Siのみを濃縮した特殊なシリコン単結晶を用いて「アボガドロ定数」を世界最高精度で測定し、普遍的な基礎物理定数によってキログラムを再定義するための研究を行っています。

  3. 新たなキログラムの定義に基づく微小質量測定技術の開発
    2018年以降、「キログラム」は「国際キログラム原器」ではなく、「プランク定数」により定義される予定です。新たな定義を利用することで、特に創薬やインクジェット技術などの分野で必要とされるサブミリグラム領域での高精度質量測定が可能となります。これを実現するために、「電圧天びん」の研究開発を行ってています。

  4. 重力加速度絶対測定技術の確立
    電磁気力による新しい質量標準の実現と力学系計測標準(力、圧力、トルク等)の設定のために重力加速度の精密測定を実施しています。また、海外の標準研究機関との国際比較に参加し、重力加速度測定の国際整合性を確認しています。

連絡先

グループリーダ:

E-mail: <at> aist.go.jp

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