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新原理コンピューティング研究センター

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研究センター長あいさつ

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研究センター長
湯浅 新治

   近い将来、Society 5.0および5G・ポスト5G通信によりクラウド/エッジの両側で処理する情報量が爆発的に増大すると予想されるため、膨大な情報を高速かつ超省電力で処理するためのコンピューティング技術の実現が不可欠となります。一方、ムーアの法則が終焉を迎えつつあるデジタル電子デバイスおよび現在主流のノイマン型コンピューティングだけでは、今後の飛躍的な発展は困難と考えられます。2020年10月に設立された新原理コンピューティング研究センターでは、超伝導量子コンピューティングや脳型コンピューティング、不揮発性メモリを用いたニューロモルフィック回路など、新原理に基づく非ノイマン型コンピューティング技術を開発し、情報処理技術の非連続的な発展に寄与することを目指しています。

   新原理コンピューティング研究センターの特徴の一つは、超伝導量子技術の専門家とスピントロニクスの専門家が手を組んでいる点にあります。超伝導量子技術については、旧工業技術院電子技術総合研究所時代から現在に至るまで超伝導エレクトロニクス技術を豊富に蓄積しており、国内最大級の超伝導デバイス試作施設を運営しています。スピントロニクスについては、不揮発性メモリSTT-MRAMや高性能磁気センサーの中核技術である酸化マグネシウム(MgO)磁気トンネル接合(MTJ)素子を産総研が2004年に世界に先駆けて開発して以来、豊富な技術の蓄積と最先端の薄膜作製・デバイス開発設備を有しています。これら2つの研究分野の専門家が同じ研究センター内で手を組んで研究開発を行うことにより、その融合領域において革新的な新技術の実現を目指します。