第27回国際度量衡総会 (CGPM) の開催 臼田計量標準総合センター長の国際度量衡委員会 (CIPM) 幹事の再選

2022年11月15日から18日の 4日間の日程で、第27回国際度量衡総会 (CGPM) がフランスのベルサイユ国際会議場にて開催されました。 総会は、現地参加に加えオンライン参加を可能としたハイブリッド形式で運営され、「SI 接頭語の範囲拡大」や「今後の秒の再定義」などを含む 7つの決議案が承認されました。

決議により追加された SI 接頭語は、10 の 27乗「ロナ(R)」、10 の 30乗「クエタ(Q)」、10 のマイナス 27乗「ロント(r)」、10 のマイナス 30乗「クエクト(q)」の 4つです。
今回の範囲拡大は 1991年以来 31年ぶりとなり、急速なデジタル化にともなうデータ量増大への対応など、世界規模で進む科学技術の高度化が背景となっています。 また、情報通信分野等に大きな影響を及ぼす事項として、うるう秒の実質廃止についても決議されました。

第27回国際度量衡総会の様子
第27回国際度量衡総会の様子

会期中には、国際連合工業開発機関 (UNIDO) の事務次長を務める安永裕幸氏による講演があり、国連が目指す SDGsと標準化の関係について世界各国の計量業務関係者に向け、有益なメッセージが届けられました。

最終日には、国際度量衡委員会 (CIPM) の委員選挙及び CIPMの選挙委員会 (CEC) のメンバー選挙の結果が報告され、臼田 孝計量標準総合センター長が CIPM委員に再選されるとともに、小畠時彦副総合センター長が CECメンバーに選出されました。いずれも得票数 1位であり、世界における NMIJの存在感を示す結果となりました。
その後、2023年 3月21日~23日に開催された第112回CIPMでは、臼田計量標準総合センター長が幹事に再選され、2023年 3月21日からの 4年間、引き続き BIPMの監督及び CIPMの運営の任にあたることになりました。また、次回の CGPMでは、議長を補佐し総会議事進行役を務める予定となっています。

写真左から、Dr. Usuda(幹事)Dr. Richard(副委員長)Dr. Louw(委員長)Dr. Milton(国際度量衡局長・CIPM委員)Dr. Olthoff(副委員長)

この記事は、NMIJニュースレターNo. 17から転載したものです。
(参考)https://www.bipm.org/en/-/2023-03-21-cipm-louw-usuda