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地球物理セミナー 平成24年度(第41回〜第63回)

*第63回 2013年3月26日 大久保慎人(東濃地震科学研究所)

「地下水の挙動と弾性率」

 観測点近傍における地下水の挙動(水圧や水位の変化)は,様々な形で観測記 録に影響する.地下水は堆積岩の層界中や花崗岩亀裂中などに浸潤しているた め,媒質中の物性変化として観測しうる.たとえば,地震波速度には伝搬経路 上の亀裂やそれに浸潤する水に関する情報が含まれており(大久保・他,2012), 地震波速度変化としてあらわれる.また,地殻変動記録(ひずみ変化など)で は,変形の違い(剛性率;ヤング率やポアソン比)として観測できる.発表で は,1.繰り返し発破によって得られたP波初動走時の時間変化と花崗岩中の 間隙水圧の変化,2.観測井の水位変化と観測孔底に設置した地殻活動総合観 測装置(ひずみ計)による変動,などを例に挙げ,地下水の挙動が観測に与え る影響を媒質の弾性率変化として議論する.

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*第62回 2013年3月19日 伊藤 忍

「地球物理研究グループによる地震波干渉法の取り組み」

 旧地殻構造研究グループでの地震波干渉法の取り組みは,反射法地震探査の休 憩時間を利用して雑音を収録することから始まった.地震波干渉法の適用自 体を目的とした調査は,2009年の宮城県東松島市での調査,2011年の群馬県館林 市での調査,2012年の国土地理院での調査,そして2013年の石垣島での調査が実 施されている.この過程で,地震波干渉法を利用することの有効性も示されたが, 同時にその困難さも理解することとなった.これまでの取り組みと今後の展望に ついて報告する.

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*第61回 2013年2月28日 上澤真平(長期変動研究グループ)

「沿岸侵食に関するレビューと今後の課題 ―長期の沿岸地形 発達予測に向けて―」

 数万年を超えるような長期での地殻変動を理解する際,沿岸部での長期の側 方侵食を評価する必要がある.沿岸部での海食崖侵食は,観測,アナログ実験, 数値モデルなどの手法を用いて侵食過程や侵食速度などが論じられてきた.し かしながら,これらの研究は,多くの場合長くとも10〜100年間程度の侵食を 扱っており,数万〜数10万年間の長期の侵食過程や予測をするという視点はほ とんどなかった.今回のレビューにより長期の海食崖侵食を考える上で,波食 棚(大陸棚)地形・地質,岩石強度とその時間変化を把握するための観測・踏 査が重要であることが明らかとなった.本発表では,これらの情報を得て侵食 速度を検討するためには,地震波探査や音波探査などの地球物理学的手法も有 用であることから,今後どのような手法や場所で検討を行うのが良いか等を, セミナーを通じて議論したい.

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*第60回 2013年2月12日 高橋  学

「室内実験から得られる正断層(三軸伸長応力場)の特徴 ―断層面の特性および透水性との関連―」

 正断層が発生するような応力場は、主応力空間で3主応力が圧縮で且つσ1 とσ2が等しい,三軸伸長応力場と推定される.このような実験的試みは岩石力 学実験の黎明期には実施されていたが,封圧下の三軸圧縮試験(σ2=σ3、逆断 層場)のように一般的とはなっていない.来待砂岩の円柱供試体を用いて三軸伸 長試験と三軸圧縮試験を行い変形特性を比較した。同じσ3条件下において,σ2 =σ3状態では延性的な挙動を示すが,σ1=σ2状態では脆性的な挙動を示す. 得られる正断層の破断面のラフネスを比較したところ,σ3の増加とともにラフ ネスが小さくなることが判明した.また,透水性の変化に関してもその相違を述 べる.

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*第59回 2013年1月15日 横倉隆伸

「石狩低地東縁断層帯南部における反射法地震探査」

「沿岸域」プロジェクトの一環として,石狩低地東縁断層帯南部周辺の地下構 造・断層の連続性などを解明する目的で,H22〜H24年度に勇払周辺において反射 法探査・既存反射法データ再解析・重力探査を行ってきた.本セミナーでは,特 にH23年度速報にまとめた勇払沿岸部の反射法測線の探査・解析結果に基づく断 層の深部構造・背斜軸の連続性に関すること,およびその後追加した浅部詳細解 析結果と小松原らによる80m浅部ボーリングとの対比に関すること,について報 告する.

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*第58回 2013年1月8日 大熊茂雄

「東北地方太平洋沿岸地域空中電磁探査について」

  産総研平成23年度第三次補正予算「巨大地震・津波災害に伴う複合地質リスク 評価−地下水汚染リスクの研究」において,2011年東北地方太平洋沖地震に伴う 津波被災地(仙台平野南部および松川浦地域)の海水浸水状況を調査するため, ヘリコプターを使った空中電磁探査を行った.この結果について発表する.

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*第57回 2012年12月11日 石原吉明(情報技術研究部門ジオインフォマティクス研究グループ)

「かぐや」の測月(地形・重力場)観測とその成果

 2007年9月14日(10時31分01秒)に打ち上げられ,2009年6月11日に月面への制 御落下をもって終了した「かぐや」は,アポロ探査以降初めての本格的な総合月 探査であり,現在の月探査ラッシュの第一弾ともいえるものである.「かぐや」 は、大半の測器の搭載された「主衛星(かぐや)本体」と,「おきな」「おうな」 の2機の子衛星からなり,14の測器を駆使し,リモートセンシング可能なあらゆ る項目を観測するという野心的な探査であった.本セミナーでは、数ある観測項 目の中から,「測月観測」部分を中心に、観測の詳細と此れまで得られている成 果の概要を紹介したい.

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*第56回 2012年11月26日 大坪 誠(長期変動研究グループ)

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*第55回 2012年11月20日 名和一成

「離島における重力連続観測で見えてきたもの」

  伊豆諸島の八丈島では、環境省の受託研究として、レンタルしたgPhone重力 計で昨年から2〜4ヶ月程度の連続観測を繰り返し行っている。沖縄八重山諸島の 石垣島では、科研費の助成を受け、今年初めから超伝導重力計による連続観測を 実施している。セミナーでは、地下水温変化と同期した重力変化(八丈)や5月 に発生した長期的スロースリップ前後の重力変化(石垣)等、これまでに得られ た記録例を示すとともに、解決すべき課題や今後の展望についてお話したい。

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*第54回 2012年11月13日 加野直巳

「福岡市生の松原での極浅部調査−表面波探査とS波反射法−」

 浅部の基盤構造をイメージングすることを目的として,福岡市生の松原地区に おいて表面波探査とS波反射法を実施した.九州大学演習林となっている松林の 中とその外側海岸に沿ってのそれぞれ約600mの2測線のうち松林の中(測線1) ではS波反射法のみを実施した.両者を実施した測線2で両者の結果を比較した. 反射法探査ではいくつかの反射面を捉えることができ,その最下位のものは基盤 である古第三系姪浜層のトップからの反射面と考えられる.これと表面波探査結 果の200m/sになる深さとの対応はかなり良い.

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*第53回 2012年11月12日 山谷祐介(東京大学地震研究所 地震予知研究センター)

「3次元比抵抗構造からみる石狩低地東縁断層帯周辺のひずみ集中の形成要因」

 石狩低地東縁断層帯は,北海道中央部と南西部の境界にある石狩低地帯の東 縁にある活断層帯である.石狩低地帯は,東北日本弧と千島弧が衝突する日高衝 突帯から西進する前縁褶曲・衝上断層帯の西端域にあたり,東西圧縮のひずみ集 中帯となっている.ひずみ集中のメカニズムの一つとして,地殻中深部の流体に よるいわゆる weak zone の形成が考えられるが,この地域のメカニズムについ ては明らかにされていない.地殻内の水は電気的に低比抵抗であると考えられる ので,広帯域MT探査を実施し,3次元比抵抗構造の推定を行った. 深さ 5 km までは低地帯の堆積層に対応して 10 Ωm 以下の低比抵抗層が広がる.その下は, 10-100 Ωm 程度の比抵抗となり,白亜系の基盤に相当すると考えられる.石狩 低地帯では,スラスト運動が始まる前の第三紀〜前期中新世にホルストやリッジ が形成され,そのような場所に衝上断層を形成している.衝上断層下では高比抵 抗の基盤が盛り上がっていること,浅部の低抵抗層が途切れていることに対応す る.この地域のひずみ集中は,このような比較的浅部の不均質構造によって引き 起こされているという可能性がある.一方,10 km 以深は,観測地域全体では 100〜1000 Ωm 程度の高比抵抗な構造となっているが,局所的に低比抵抗の箇所 が見られる.低比抵抗体の一部は地殻中深部にあり,水の存在を示しているとす れば,これが weak zone として働いている可能性がある. したがって,この 地域のひずみ集中を引き起こす要因として,比較的浅部の不均質構造と地殻中深 部の水の存在によって形成される weak zone の2つが挙げられる.比抵抗構造は 観測地域の南北で特徴が異なるので,両者の要因が複合的に影響しているのかも しれない.

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*第52回 2012年10月23日 住田達哉

「固体の状態方程式における熱圧力記述の精密化 −真性非調和性のモデリング−」

  下部マントルをも視野に入れた高圧地球科学においては、圧力の測定につい ては、温度と標準物質(たとえば、NaCl、MgO、Au、Pt等)の格子定数を測定し、 状態方程式を介して見積もられる。一般的に状態方程式は、温度一定のもとで圧 力による格子の縮みを評価する等温状態方程式と、一定体積のもとで温度による 圧力変化を記述する熱圧力項で構成される。今回は、熱圧力部分に着目し、状態 方程式の精密化を目指す。 過去の研究において、熱圧力は、準調和近似(格子 振動のポテンシャルを二次式で近似)を用いて記述されることが多かった。準調 和近似では、高温下での一原子あたりの定積比熱がDulong−Petit限界と呼ばれ るボルツマン定数の3倍になることが特徴的である。しかし、NaClやMgOでは、 高温下においても、Dulong−Petit限界にまで比熱が上昇せず、真性非調和性 (intrinsic anharmonicity)の存在が古くから知られていた。 これまでの真 性非調和性を考慮する状態方程式では、等積比熱に対する非調和の影響を温度に 対して、級数近似(特に線形近似)で記述することが多かったが、今回は、統計 力学を使って、正の4次項の非調和成分を含むポテンシャルについて比熱の記述 を行った。 過去の線形近似の非調和項を含む状態方程式は、定積比熱自体の再 現性は向上したものの、熱圧力そのものは、実験誤差を考慮しても再現されてい なかった。今回の統計力学を用いた比熱を使った状態方程式では、NaClの定積 比熱および熱圧力の実験値を同時再現することに成功した。

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*第51回 2012年10月9日 宮川歩夢

「複合物理探査による堤防内土質性状の分類 −自己組織化マップ とk-means法を用いた例−」

 自己組織化マップ(SOM)とk-means法を用いて,堤防縦断方向に取得された複 合物理探査データを分類し,堤防内の土質性状を推定する手法を提案する.また, その適用事例として,京都府宇治川堤防における調査・解析結果を紹介する.本 研究では,地中レーダ探査,表面波弾性波探査および電気探査によって,それぞ れ電磁波反射波形,S波速度,比抵抗値を求め,電磁波反射波形からは反射強度 を表すエンベロープと,反射波形の水平方向への連続性を表すセンブランスを計 算した.これらの物理量をSOMとk-means法を組み合わせて分類した.分類結果は, 開削,ボーリング調査により推定されている堤防内の土質分布を良く再現してい る.また,解析結果における各分類クラスの有する物理探査データを読み取る事 で,各クラスが表す土質性状を推定することが可能であることが示された.

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*第50回 2012年9月25日 松林 修

「物理探査データによる伊豆半島南部の地熱資源再考」

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*第49回 2012年9月11日 駒澤正夫

「空中重力の実測例と船上重力データの検証」

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*第48回 2012年9月6日 稲崎富士

「地表物理探査および孔内検層による液状化層の物性構造把握」

 地盤の液状化は地中で生起する現象であるにもかかわらず,従来の液状化判定 では噴砂や地割れなどの地表徴候に基づいてその発生の有無を判定していた.FL 法に代表される簡易判定法もそれに基づいており,結果的に有効な判定ができな いでいる.スポットサンプリングによる液状化層の物性把握も同様な隘路に入り 込んでいる.これに対し物理探査は2D-4Dで液状化層の分布とその物性変動をイ メージングできると期待されている.そこで大規模な液状化が発生した埋立地に おいて,浅部を対象としていくつかの物理探査を適用した.対象サイトは千葉市 美浜区に位置する幕張海浜公園で,地震直後に撮影された動画や残された地表徴 候の特徴から対象サイトでは全域的に液状化が発生したことが想定されていた. 対象サイト内に2本の探査測線を設定し,高精度表面波探査とS波反射法探査を 実施した.また4地点でオールコアボーリング,7地点でCPT/SCPT/HPTサウンディ ングを実施した.探査の結果,地表物理探査結果から液状化層を識別することは できなかったが,比定される液状化層が低Vs層として特徴づけられることがわかっ た.またコア観察結果との対比から,難透水細粒層に挟まれた高透水砂層が液状 化していること,その層準をCPT/HPTで抽出できる可能性があることがわかった.


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*第47回 2012年7月17日 青柳恭平(電力中央研究所)

今回は、特別セミナーで、主講演1件と副講演3件からなります。

時間:13:45〜 (全部で一時間半程度)

場所:つくば中央7-3C-211第二会議室(別棟大会議室)


「阿武隈南部の活断層と誘発地震 ―臨時余震観測に基づいて―」

 阿武隈南部では東北地方太平洋沖地震(Mw9.0)に伴って誘発地震が活発化し, 本震の1ヶ月後に起きた福島県浜通りの地震(M7.0)では,正断層型の明瞭な地 表地震断層が生じた。本研究では,一連の誘発地震活動の特徴を明らかにするた めに,阿武隈南部地域で約2ヵ月間の稠密余震観測を行い,トモグラフィ解析に より,地下の速度構造とそれに基づく震源分布を求めた。この結果,誘発地震は 主に低速度域で発生していることが明らかになった。高速度域は変成岩類,低速 度域は花崗岩に対応しており,誘発地震は地質構造に規制されて発生していると 考えられる。また,地表地震断層が生じた井戸沢断層の両側で地震活動度の違い が明瞭に見られた。その境界には深部に連続する西傾斜の地震活動があり,井戸 沢断層の震源断層と思われる。断層に直交する断面での傾斜は,深さ10km付近ま では鉛直に近く,深さ10〜18kmで60°Wである。一方,湯ノ岳断層の西側では, 南西側に約35度で傾斜する地震活動が見られる。両者は地下で収斂している可能 性が高い。誘発地震のメカニズム解は正断層型が卓越するが,T軸(引張軸)方 位は一定していない。このため,中間圧縮主応力σ2は最小圧縮主応力σ3とほぼ 同じ大きさで,水平に向くことが示唆される。対象地域では単純な東西引張場と はなっておらず,地域毎に変化するσ3軸の方位に直交するような既存の弱面で 地震が誘発されたと考えられる。

**副講演1**
発表者:山口和雄
表題:井戸沢・湯ノ岳断層周辺の統合地震探査
時間:10分程度

**副講演2**
発表者:村田泰章
表題:井戸沢・湯ノ岳断層周辺の重力探査
時間:10分程度

**副講演3**
発表者:内田利弘
表題:井戸沢・湯ノ岳断層周辺の電磁気探査
時間:10分程度


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*第46回 2012年7月10日 木村治夫

「浅層地盤構造探査による埋没地形の復元−下北半島尻屋崎における 地中レーダー探査−」

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*第45回 2012年6月26日 中塚 正

「空中磁気異常データの3次元地下構造イメージング解析」

 空中磁気探査をはじめとするポテンシャル場の探査手法においては,理論的に観 測場から3次元の地下構造をユニークには決定できないという弱点があるが,逆に 広い深度範囲の構造に関する情報を取得できるという利点もある.非ユニーク性の 弱点の克服のためには,地下構造に拘束条件を付した解析が必要であり,その拘束 条件がいかに妥当なものであるかが重要である.
 山岳地域のヘリコプター磁気探査データを主なターゲットに想定して,3次元構 造イメージングの処理ソフトを開発し,各種モデルデータを用いてその効能の検討 行い,(設楽地域)大峠コールドロンの実データに適用した.
 磁気異常の3次元解析では,Li and Oldenburg (1996), Pilkington (1997), Portniaguine and Zhdanov (2002) などの深度スケーリングの必要性を示す報告が あり,中塚・大熊 (2006) も単純なノルム最小化解析による3次元イメージングの 検討から,深度とともにソースモデルの体積に対応したパラメータスケーリングの 必要性を指摘した.しかし,単なるノルム最小化拘束では,ソース形状のぼやけた 結果 (とくに深部に向かって) しか得ることができず,コンパクト性の基準 (Last and Kubik, 1983; Portniaguine and Zhdanov, 2002) を取り入れた解析の必要性 が認識された.
 Portniaguine and Zhdanov (2002) は,均一体積のソースモデルを用いて「有効 ソース個数」を最小にする方法で良好な解析結果を示した.実際の磁気異常データ を取り扱う上では,深度が増すと構造分解能が下がるので,モデリングの際の個別 ソース体積は深いものほど大きくとるのが妥当な選択である.その場合のコンパク ト性の基準は,ソース個数ではなくソース体積であるべきで,「有効ソース体積」 の最小化のアルゴリズムを採用した.

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*第44回 2012年6月5日 大谷 竜

「産総研ボアホール歪計で計測された歪変動とGPS観測との比較」

 本講演では,数ヶ月程度のタイムスケールにおける歪計の特性がどういったもの なのかについて,GPS観測と比較・評価した結果を紹介する.そのために,産総 研のボアホール歪計観測点7点における,水平面内の3方向の線歪の観測値と,歪 計観測点を取り囲む周囲の国土地理院のGPS連続観測点から計算された値との比 較を行った.その結果多くの観測点で,数ヶ月程度の変動として季節変動的な成 分が,歪計とGPS共に認められた.しかしながら,両者の間には必ずしも整合的 な対応が見られなかった.その原因として,歪計に含まれる,単純なモデリング では除去できないドリフト等,観測点固有の誤差源が考えられる.

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*第43回 2012年5月18日 Dr. Andreas Ahl
(Geological Survey of Austria)


今回は特別セミナーです

「 Airborne Gamma-Ray Spectrometry Surveys in Austria - An Overview Speaker」

Abstract:
The Geological Survey of Austria (GBA), Department of Geophysics, has been conducting airborne geophysical surveys since the beginning of the Nineteen-Eighties. The current aerogeophysical system includes an airborne gamma-ray spectrometer (AGRS) used for measuring the natural and anthropogenic radioactivity. This talk includes topics related to the AGRS system, data processing with various corrections such as a newly-developed vegetation correction, and an application for detecting Caesium-137 (137Cs) of anthropogenic origin. GBA has conducted several airborne gamma-ray surveys including a repeated survey over test sites in Austria to map the distribution of Caesium fallout from Chernobyl atomic accident in 1986 and to monitor changes in geophysical properties of the test sites. The results of these surveys will be also discussed.


発表者紹介(by 大熊茂雄)
Dr. Andreas Ahlは,オーストリア地質調査所 (GBA)の地球物理部に所属し,各種空中物理探査の調査研究に従事されてきま した.
2000年にウイーン大学で学位を取得され,2003年からウイーン大学気象・ 地球物理学講座の講師も務められています.
最近では,空中放射能測定における 植生による減衰効果の研究の成果等を発表されています.

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*第42回 2012年5月15日 伊藤 忍

「埼玉県川島町における反射断面の解釈」

埼玉県比企郡川島町において2010年12月に反射法地震探査を実施した.
同町内の地盤沈下観測井である川島84KJのボーリングデータは,周辺の反射法地震探査の断面を解釈する際に重要なコントロールデータであるが,測線との距離は2km程度離れていた.
関東平野西部の地形区分や川島84KJのデータ,既存反射断面の解釈を紹介し, 本研究で得られた反射断面について解釈する.

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*第41回 2012年4月24日 山口和雄

時間:11:00〜 (一時間以内)
場所:別棟大会議室

   「探査許可制への対応」

 今年1月,鉱業法の一部改正で,鉱物の探査に係る許可制度が創設された.「活 断層調査」は「鉱物資源探査」とは目的が異なるから申請不要と楽観(期待)して いたが,許可申請が必要と判断された.それを受けて,急遽,申請書を準備・提 出し,関係役所との度重なるやりとりを経て,ようやく受理される目途が立った. 法律を簡単に紹介し,申請作業の実態を報告する.



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