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 津波浸水履歴図 (2025/12/9更新)

海溝型地震履歴研究グループでは,地形学,堆積学,古生物学,地球化学などの手法を連携させることにより過去に発生した海溝型巨大地震の発生時期や規模を解明し,さらに地球物理学的な手法により過去の地震の破壊領域を復元する研究に取り組んでいます.産総研の第6期中長期計画では,日本海溝南部および相模トラフ周辺や南海トラフを重点的に調査するとともに,これまでに得られたデータを「津波浸水履歴図」として公開していきます.

和歌山県串本町の橋杭岩.橋杭岩の海側には,多くの巨礫が分布している.

 

現地で測量を行い,巨礫の分布を調べた.

 

和歌山県串本町の橋杭岩.橋杭岩の陸側には,多くの巨礫が分布している(上).現地で測量を行い,巨礫の分布を調べた(下).数値計算により,南海トラフ沿いで既往最大といわれる1707年宝永地震による津波では動かなかった巨礫が存在することがわかった.これは,1707年津波を超える大きな津波がこの場所を襲い,巨礫を動かしたことを意味している.

グループメンバー紹介

グループ長 澤井 祐紀 Yuki Sawai

地層中の記録から相対的海水準変動の復元や津波の痕跡を調べることで,海溝型地震の履歴を明らかにしようとしています.学生時代から珪藻類の化石に注目して研究を行っており,古生物学的な切り口で過去の地震に関連した環境変動を理解しようと考えています.主な調査地は,北海道や東北地方で,チリ,アメリカ,カナダ,タイにおいても野外調査を行いました.

上級主任研究員 行谷 佑一 Yuichi Namegaya

歴史資料の記述を解釈し現地調査を行うことで,明治時代より前に発生した地震による津波の規模や地殻変動量,および被害の状況を解明しようとしています.こういったデータと地質記録の情報を基に,津波浸水シミュレーション等を用いて,地震の規模の解明を目指しています.相模トラフといった日本周辺の海溝型地震を対象とすることが多いです。

主任研究員 松本 弾 Dan Matsumoto

沿岸低地の地層に残されている古津波堆積物を堆積構造や粒度などの堆積学的視点から見出し,過去の津波の履歴や規模を復元する研究を行っています.主な調査地は南海トラフ沿いの和歌山県や四国西部です.また古津波堆積物研究のモダンアナログとして,2004年インド洋津波や2011年東北沖地震津波のような現世の津波堆積物の調査・研究も行っています.

主任研究員 谷川 晃一朗 Koichiro Tanigawa

沿岸の堆積物の珪藻化石分析などから津波の痕跡を見つけ出し,過去の津波の履歴・規模を明らかにすることを目指しています.これまでに北海道,青森県や高知県,さらにカナダ西岸などで調査を行ってきました.地震・津波のような突発的な過去のイベントだけでなく,更新世末期以降の数百年スケールでの相対的海水準変動、それに伴う沖積平野の環境変遷にも興味を持っています.

主任研究員 伊尾木 圭衣 Kei Ioki

津波堆積物などの地質記録や古文書などの歴史記録を用いて,津波の浸水シミュレーションを行い,過去の地震・津波がどのように発生したかを解明する研究を行っています.主に千島海溝や日向灘で発生した地震を対象としています.

研究員 嶋田 侑眞 Yumi Shimada

珪藻化石群集を使ってイベント堆積物の供給源の推定や地震に関連した海岸隆起・沈降の復元を行っています.主なフィールドは南海トラフ沿岸地域です.

リサーチアシスタント 丸澤 治樹 Haruki Marusawa

沿岸巨礫の堆積要因を明らかにし,それらを手掛かりとして過去に発生した津波の規模を推定する研究を行っています.現地調査により巨礫の分布・移動履歴を把握するとともに,数値計算を用いて移動条件や再現性を検討しています.研究対象地域は,大分県の別府湾です.

リサーチアシスタント 佐藤 史都 Fumito Satou

沿岸の地層に残された津波の痕跡を堆積学的・古生物学的視点から識別し,過去の津波浸水履歴の復元を試みています.大分県別府湾を研究対象としており,活断層型地震における津波の発生履歴や規模の解明を目指しています.

テクニカルスタッフ 小山 亮子 Ryoko Koyama

粒度分析を中心に,津波堆積物に関連する研究補助作業を担当しています.