IV族ハロゲン化物を用いた芳香族類の炭素化(第4報)
-ゲルマニウム・炭素複合体の潤滑性-
高橋富樹/ 広沢邦男/ 梅田一徳/ 森田幹雄
1996年1月 北海道工業技術研究所報告 65,46-48
GeI4を炭素化促進剤としたアントラセン重縮合体を高熱処理してGe・炭素複合体を調製し,潤滑性を検討した。
1,500℃まではGe・炭素複合体を形成するが,それ以上の温度ではGeが揮発性であるために炭素単身体となる。
熱処理温度の上昇による母材炭素の層構造の発達とともに炭素体の潤滑性は増した。
しかし,1,200〜1,500℃で調整されたGe・炭素複合体は層構造があまり発達していないにも拘らずグラファイトに匹敵する潤滑性を持つことが確認され,Geとの複合化の効果が考えられた。